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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第4章 山中





もうすっかり通い慣れた道を
全速力で走っていく。


この、全速力の、
一番速いとこを速くしたい…!


呼吸…

呼吸の精度を…
もっともっと、上げなきゃ…!



山を滅茶苦茶に走り回っていると、

いつもと違う所に出た。


…あれ?ここ、初めて来るなぁ…


…しかも、
こんな山の中に…家?


大きな民家が突如として現れる。



…この家、変な感じだ…。


嫌な、気配がする…。


その時、後ろから足音が聞こえてきた。

振り返ると、男の子が2人立っている。



一人は赤みがかった瞳と、
おでこの大きな痣が印象的な子。
緑と黒の市松の羽織りを着ていた。


もう一人は、師範のような黄色の髪をした、
優しそうな男の子だ。
この子は、髪色と同じ色合いの羽織りだ。


どちらも、同じ歳くらいに見える。



ー…そして、
二人とも、腰に日輪刀を差して、
私と同じ隊服に身を包んでいた。



緑の羽織りの子が口を開く。


こんにちは!
俺は、竈門炭治郎!鬼殺隊の隊士だ!
君も、鬼殺隊なの?


うん。こんにちは!
私は 桜井 美玖。
鬼殺の隊士だよ。よろしくね!


返事をすると、
いつのまにか近くに来ていた黄色髪の子が、


俺は我妻善逸!
美玖ちゃんっていうんだ!
すっごく可愛いねぇ!!
その蝶の髪飾り、とっても似合ってるよぉぉお!


すごい勢いで挨拶してくれた。


あ、ありがとう。
二人とも、歳はいくつ?
私は今年15なんだ。


俺は美玖と同じ15才!
善逸は一個上で16才だ!


わあ、二人とも近いんだね!
あまり歳近い隊士って知らないから、
仲良くしてね!



も、もちろんだよぉー!
それか、もう、このまま結婚しちゃう?!



善逸は…面白い子…だな。笑



…ところで、
二人ともどうしてここに?



ああ!
鴉から任務の知らせが入って!

… 美玖も任務で来たのか?



ううん。私は、
近くの山で鍛錬してて、
たまたま迷ってここまで来ちゃって…



そうだったのか。
それじゃ、俺たちは…



炭治郎が話している途中で、
近くの木々が揺れる音がした。




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