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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第4章 山中





ー…!


それっ…!



んっ?
どうしたの?カナヲ?



珍しく、
カナヲがびっくりした様子で、
これまた珍しく話しかけられた。


カナヲから話しかけられるのって
初めてかもしれないな…



怪我をして蝶屋敷に居た時、
回復訓練などでお世話になった。

歳も近いし、お互いに柱の継子で、
仲良くなりたくて私はかなり話しかけた。


帰る頃には、答えてくれるまでになったけど、

最初はなかなか返事をもらえず困惑したりもした。



その、美玖の髪飾り…



?髪飾り…?

ああ、これか…



うん!カナヲ達とおんなじやつ!
胡蝶さんが、私が師範の家に戻るときに、
回復祝いにって下さったの!

お揃いみたいで、嬉しいなって思って…
せっかくだから着けてみたんだ!



…そう。似合ってる。

少し、はにかみながらカナヲが言う。



なんか、いつもと違うなー…



カナヲ、お揃い、嬉しい?



…うん。

にこっと笑って肯定してくれた。



カナヲ!…可愛い!!
私も、お揃いで嬉しいよ!
なんだか、二人して、
胡蝶さんの継子みたいだよね!!

そうだ、今度は
一緒に鍛錬しようよ!



また明日ね〜!っと伝えて

駆け足で山を降りて行った。



カナヲってば、可愛いなあ…!



男世帯の煉獄家では、
当然、女の子と接する事は少ない。



友達ができたようで、なんだか嬉しい!



ー…


蝶屋敷へ戻り、
軽く汗を流して自室で仮眠を取る。


夜は、胡蝶さんと共に任務に出るからだ。


…足手まといにならないよう、
…気を引き締めていかなきゃ…


ー…


ー……



美玖は
暮六つに目を覚まし、
胡蝶と共に屋敷をあとにする。



美玖さん、
昼間はちゃんと休めましたか?



…はい!
仮眠もとりました…!



そうですか。
では、鬼が現れたら、

私は後方から様子を見ます。

美玖さん、
気を引き締めてくださいね。



…っ!
はい!頑張ります!!




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