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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第3章 蝶屋敷





ー…


ふぅー…

かなり急いだけど、

やっぱり遠いな。


日暮れまではいかないが、
だんだんと太陽が傾いてきている。


急がないと、
蟲柱である胡蝶さんは
今日も任務に出るかもしれない。


更に速度を上げ、屋敷へと急ぐ。


なんとか、
日暮れまでにたどり着いた。


…コンコン!

ごめんくださーい!


すぐに奥の部屋から、
胡蝶さんが現れる。


はーい。
あら、美玖さん、
お久しぶりです。
もう、すっかり良さそうですね。


はい!お陰様で…!
その節は、
大変お世話になりました!


いえいえ。いいんですよ。

それより、
今日は一体、どうなさったんです?


実は…少しご相談したい事が…。


客間に場所を移し、
師範へ心配をかけてしまった事や、
今後の任務の事について打ち明けた。


…そうですか…。

胡蝶は、一言呟き、
少し考え始める。


…美玖さん。
確かに、十二鬼月戦では、
命を落としていても
全くおかしくない状況でした。


…はい。


煉獄さんも、
お忙しい身でありながら、
毎日のようにお見えになってました。


……はい…。


にこっ
ふいに、胡蝶さんが笑みを浮かべる。


でも、美玖さんは、
鬼殺の腕を上げていきたい…。

そういう事でしたら、

しばらくの間、
こちらに来たらどうでしょうか?


美玖は目を少し丸くした。


蝶屋敷に…ですか?


はい。
泊まり込みで稽古…
とでも言ってこちらに居てもいいです。

そして、私やカナヲと共に、
任務にも向かう…。

それなら、
今までと違う鍛錬を積み、
実戦を重ねる事もできるのでは?


なるほど…。


師範の元を離れて…
心細くないと言ったら嘘になる…

けど、
蟲柱である胡蝶に稽古をつけてもらい、
ましてや任務へ同行もできる…。


…胡蝶さん!
しばらく、ご厄介になります!


ええ。よろしくお願いしますね。

煉獄さんには、
私からうまくお伝えしておきましょう。


!…ありがとうございます!!


こうして、蝶屋敷で
しばらくご厄介になる事となった。




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