• テキストサイズ

大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第2章 修練





九名の柱が庭園に並ぶ。


そこへ、お館様が現れ、
ゆったりとした所作で腰を下ろす。


やあ、久しぶりだね。
一人も欠ける事なく、
柱合会議を迎える事ができた事、
とても嬉しく思うよ。


お館様の、
独特な声音だけに耳を傾け、口を開く。


はっ!
お館様におかれましても、
御壮健のご様子…
誠に喜ばしく思います!


杏寿郎、ありがとう。
そういえば、君の継子は、
入隊して間もなく下弦の鬼を撃破していたね。

すごい子だ…。

その後、怪我の様子はどうかな?


お館様の声を聞くや否や、
甘露寺が俺よりも先に声を上げる。


美玖ちゃん、十二鬼月を倒したの…!?
凄いわ、本当に凄いわ!
頑張ってるのね!可愛いわ!!


すかさず、蛇柱の小芭内が甘露寺に声をかける。


甘露寺、
お館様のお話を…
遮ってはいけない…


…あっ!嫌だ、私ったら…!
ごめんなさい…!



…甘露寺が黙ったところで、

呼吸を吐き、言葉を続ける。



はっ!
ご心配をおかけしております!
身体の傷はすっかり癒え、
屋敷にて体力回復の為、
修練を続けております!!



そうか。
元気にしているのだね。

良かった…。

鬼殺の任務に戻るのを
楽しみに待っているよ。



……はい!



うん。
それでは、各地の報告を聞かせてもらおうか。



ー…

ーー……


半刻程で、
柱合会議は終わり、解散となった。


甘露寺が、俺に駆け寄ってくる。


師範!お久しぶりです!!
美玖ちゃん、十二鬼月を倒したのね!
凄いわ!きっと、とっても頑張ったのね!


ああ、甘露寺。
元気そうだな!

ちょうど、半年程前の事だ!

前回の柱合会議の後だったからな!
知らせていなくてすまない!


いえ、そんな全然!

ところで、
久しぶりに美玖ちゃんに会いたいわ!
師範、これからお邪魔してもいいかしら…?


ああ!
美玖も千寿郎も喜ぶだろう!


そうして、甘露寺と共に、
煉獄家へと向かった。



/ 110ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp