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誇り高き魂【JOJO3部】【空条承太郎】【花京院典明】

第2章 誇り高き魂



美紀子side

遠巻きに見ていたが、どうやら後から来た男の人は転校生らしい。怪我した彼の取り巻きからはご好評だ。確かに彼も端正な顔立ちをしている。怪我をした彼もだけど。なんか、虚しくなる考え事はやめよう、私の顔は彼らと何ら関係ない。私はマスクをしているし、前髪は長い方なので誰にも私の不細工な顔なんて見られていない、安心しろ。

彼はきっと先に保健室に向かうかな……?無関係だが先回りしよう。理由は、女子だしあの日……とでも言えばいいか。

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結構遅いな、彼。足を怪我してるからかな?急ぐ必要も無いしね。

私はお気に入りの推理小説である"模倣の殺意"を取り出して読む。
3週目で謎を理解出来たが、何回読んでも面白いと言うよりかは謎を理解するために今の4週目に入っている。心理描写の少ない淡々とした内容は単に推理を楽しむための小説という感じだ。

昨日はよく寝たのであまり寝つけないが、女医の人がベットに案内してくれたし、カーテンも閉めてくれたので寝たフリをしようか、本は読むけど。

「JOJO!まさか またケンカしたんじゃないでしょうね!」

どうやら彼が保健室に来ていたらしい。お気に入りの本を隣において……。
あ、ページを忘れてた!クソっ!彼のせいということにしておこう。
そんなことは知らないであろう彼は帽子を取らないことを怒られている。

ケンカで怪我したことを「ンなわけないっつーの」と呼ばれるほど彼は強いのだろう。ケンカで強いなんて誇れるのか?そういやシーザーちゃんも荒れてた時があったらしいが本人はいらずらな暴行はダメだ、と言ってた。そんなことは高校生になった私からしたら当たり前だけど。

私よりは先輩と思われる男の子2人組がサボりを証明させるべく体温を測るらしい。サボりはだめよね。え?私?私はほら、その……安否確認だよ。

そしたら彼から疑問の声が上がっている。どうしたんだろうか?
カーテンの隙間から覗いて見てみる。

そこにあった光景は、驚くものだった。私は絶句していた。

女医の人が万年筆を振り回している!?なぜ!?

「万年筆ですって!? これが?」

気でも狂っているんじゃないかという感想だ。そこの先輩が指摘したようにそれは体温計ではなく万年筆にしか見えない。
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