誇り高き魂【JOJO3部】【空条承太郎】【花京院典明】
第6章 銀の戦車戦
美紀子side
「わかっている、しかし案ずるのはまだ早い……。100年前のジュールベルヌの小説では80日間で世界一周4万キロ…を旅する話がある。汽車とか蒸気船の時代だぞ。飛行機でなくても50日あれば1万キロのエジプトまでわけなく行けるさ。そこでルートだが、わしは海路を行くのを提案する。適当な大きさの船をチャーターし、マレーシア半島を回ってインド洋をつっきる……。いわば、海のシルクロードを行くのだ」
なるほど……。3世紀当たり、ローマ帝国と呉が貿易に使った海の道を使うのか……。
「私もそれがいいと思う。陸は国境が面倒だし、ヒマラヤや砂漠があってもしトラブったら足止めをくらう危険がいっぱいだ」
「私はそんなところ両方とも行ったことがないのでなんともいえない。お2人に従うよ」
私も典明くんに同意かな……。
『私も同じくです』
続いて承太郎くんも「同じ」と同意。
つまりはこれから海路で向かうと決まったわけだ……。
「だがやはり1番の危険はDIOが差し向けてくる"スタンド使い"だ!如何にして見つからずにエジプトに潜り込むか……」とジョセフさんはまた少し悩み始めたようだ……。
DIO……。一体、この中で誰が彼を倒せるであろうか……。波紋の使えるジョセフさんが有力だが、スタンドは戦闘向きではない……。
ふと思考を巡らせていると「フフ、これはお茶のおかわりが欲しいのサインだよ。香港では茶瓶の蓋をずらして置くとおかわりを持ってきてくれるんだ」……あ、お店の店員さんの女性が、本当にお茶を注いだ……。
「また、人にお茶を茶碗に注いで貰った時は人差し指でトントンと2回テーブルを叩く。これが"ありがとう"のサインさ」やっぱり、思ったのだが……。
『典明くんってやっぱり……友達いなかったんだね……』
会話がなんというか……そんな感じがする……。
「なぜ!?なぜ今なんだ美紀子さん!?」
こんな取り乱した典明くん今までに見た事ないよ……。
『なんでもないよ。典明くん物知りなんだね』
すると、長身の銀髪の男が近ずいて「すいません」と声をかけてきた。髪型が、なんというか……。
形容し難い……電柱のような髪型をした男だ……。