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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第25章 時間を超えて。





「…ん、…ん」

しつこく迫る天元と、
どうしても受け入れ切れない私。

「…なぁ」

え?と、目を開けようとした途端、
大きな手がそこを塞いで、
スッと耳元に寄せられた唇が

「こうしとけば、…俺だろ?」

優しく囁いた。

やめる、という選択肢はないのかしら…
昔から強引なのね。

全身をゆっくり辿っていく唇に
緩く抵抗しつつ、

「…っ、ぁ、」

洩れる甘い声を聞かれるのが
恥ずかしいような…

なのに

「…可愛い…」

なんて言われてしまうと
余計にどうしたらいいかわからなくなって…

目を覆う大きな手が、
するっとほっぺたを撫でて

「目、開けんなよ…?」

念を押すように言われる。

「ん…あ…っ」

大きく割られた足の間に
擦り付けられる欲に

「や…」

踏ん切りがつかず怖気付いて
つい目を開いてしまいそうになる私を
優しく抱き寄せてくれた天元が

「だめだ睦…」

自分の首筋に押し付けて
視界を塞いでくれた。

優しくされると泣いちゃいそうになるよ…

「…こわい……私…わるいこと…」

「睦は何も悪くねぇよ…?
ほら、ちゃんと…俺だろ?」

「…うん」

手探りで、彼の首にしがみつく。

「…お前も、俺で感じてる…大丈夫だから」

「ん…」

「睦…も…ムリ、愛したい…」

「…っや、ぁあ…ッ」

いつのまにか濡らして
彼を迎え入れる準備はできていた。
ゆっくり圧し入ってくる彼に…


極度の緊張と、
強い背徳感が相まって…
私はもう意識を手放してしまった……




「睦。…睦?」

「ん…」

「おい…睦…」

何度も呼ばれてハッと目を開く。

「あ、…」

目の前に天元の顔を見つけて、
ビクッと全身を硬直させてしまった。

目を開けちゃいけなかったのに…!

「や、…やだ…ッ」

抱きしめられるような格好だったのを
……
彼の裸の胸から逃れようと両腕を立てる。

「おい…!」

天元は慌てて私の背中を抱き寄せた。

「いや、離して…」

逞しい両腕に手を掛けて
そこから抜け出そうと身をよじる。

「睦、こら暴れんじゃねぇよ!」



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