第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜
それと同時に、自分がみじめになった。
「素敵ですね…。聞けてよかった。
ありがとうございました」
私が無理に笑顔を作ると、
雛鶴さんはそんな私に
「…そこで、睦さんのお話も
お聞かせ願えますか?」
意味深に微笑んだ。
「…え?私は、さっきお話しした通りです」
「もう少し、詳しく聞きたいの。
お嫌でなければ是非…」
「聞かせる程の話ではありませんが…」
「いいよ!私も聞きたい」
まきをさんの言葉に
須磨さんも頷く。
困ってしまったが、
そこまで言われて断るのも申し訳ない。
でも本当に、この人たちのように
素敵な話ではないのだけれど…
「えぇと…。仲間たちと世界中を旅していて…
私は踊り手で…隣の…雛鶴さんの国ですね。
そちらからこの国に入って、
城内町で踊っていたら、急に彼が
自分の所へ来いと…。何を言っているのかと
戸惑っている所へ、自分は王子だから
逆らう事は許さないって。
そういう情熱的な事が好きな仲間たちには
行って来い!みたいに放り出されるし
その日のうちに、着の身着のまま
ここへ連れて来られました…。
それで、今です…」
一気に語り切った私の話を
3人はにこにこと笑いながらただ聞いていた。
……?
首をひねる私に
「私たちの話と、睦さんの話、
何が1番違うと思いますか?」
そう問うのは雛鶴さんだ。
1番違う…?
「…位の高さ」
身の程を知れという事かしら…。
もう嫌というほどにわかっているけれど。
「はずれです」
細くてきれいな指でばってんを作って見せた。
…可愛い仕種をするんだなぁ。
そんなことを思った瞬間、
ある事が頭をよぎった。
「…大切に、される方法…?」
「え…?」
「だって思いませんか?皆さんは
おいでってちゃんと誘ってもらってますけど、
私は攫われたも同然ですよ。
扱い方がまるで違います」
その時を思い出して少し憤慨する私を見て
雛鶴さんは…いや、
みんなして優しく微笑んでみせたのだ。
何でだろうと不思議に思っていると
「睦さんの事は、…
譲れなかったんだとは思いませんか?
優しく誘っている場合ではなかったと」