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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





全然謝る事じゃない。
だって、私だって黙って行かれるのなんか嫌だ。
後から違う誰かにそんな話を聞かされるより
無理矢理起こされた方が何倍もいい。

「ありがと…。私のために…」

私からおでこをこつんとぶつけると
嬉しそうに微笑んだ。

「離れたくねぇな…」

「ん」

「一緒にいたい」

「私も」

「箱に詰めて持ってくか」

半分本気で言っているような声。
私はどうしていいかわからなくて
少し笑ってごまかした。

私よりもツラそうに見える彼を慰めたくて、

「…天元、…」

笑ってほしくて、

「あぁ」

「まだ時間、ある?」

「時間?あぁ、あるよ。
まだ一緒にいる」

離れてしまう時間を少しでも埋める為に、

「少しでも休みたい…?」

「…?…いや?…」

「じゃあ、…最後にもう一回、抱いて…?」

刻みつけて欲しい。

「…睦…?」

「…だめ、かな……っ」

突然、攫うような口づけをされて
胸の奥に火が灯ったように感じた。

「だめなワケねぇし…」

眉をひそめた彼は
ほんの少し不機嫌そうに

「最後じゃねぇし」

私の言葉を否定した。
そうか…
最後、なんて、間違ってた。

「…忘れないようにして」

言い方を変えると
満足したように笑み

「睦…愛してるよ…」

愛の囁きを、全身にうずめて行った。













木漏れ日を浴びながら、
小鳥の囀りを聞き、
2人掛けのベンチがかかった
ブランコに揺られていた。

ぼーっと空を眺め、
そこを渡っていく真っ白い雲を見遣る。

あの雲が、羨ましい…
隣の国まで行くのかしら…
それなら私も、あの風に乗りたいな…



ここは
いつも私が過ごす中庭よりも
更に奥まった所にある庭園だ。

自分の部屋や中庭では、
彼の影がそこかしこにあって
すぐに淋しくなってしまいそうだったので
逃げるように
普段は踏み入れる事のないこの庭園まで
足を伸ばした次第だ。

いい天気だなぁ…

そんな事をのんきに考えながら、
私はシタールの弦を無意識に弾いた。
ジワーンと不思議な音色が奏でられ
その場に響く。

妖しげにも聴こえるその音は
こんな明るい日の元には不似合いな気がする…
夕暮れ時がいいかもしれない。


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