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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





「…んでもねぇ……ソレうまい?」

ソレ、って葡萄?それとも…

どっちでもいいと
私はただうん、と頷いた。
何が何だかわからなくなった。

「かわい…」

ちゅぱっと音を立てて
夢中で吸い付く私を
首を傾けて愛しげに見遣る。

あぁ、そんな目で見られたら
もっとおかしくなっちゃいそうだよ…

「…いいよ、」

欲よりも愛に満ちたような彼は
優しくそう言ってから
ゆっくりと名残を惜しむように
指を引き抜いて行った。
そうされて、さっきの『いいよ』が
もうオワリという意味だと気がついた。

自分でも、息が上がっている理由がわかる。
身体がどんどん、作り替えられていくようだ。

「腹、減ってんだよな…何食いたい?」

目が逸らせない…
と、いうよりも、
逸らしたくないなぁ…

「…スープ…」

あったかいものを口にすると
落ち着くでしょう?
この、困った身体をどうにかしたい。

「そりゃさすがに、手じゃムリだな」

静かに…でも楽しそうに笑って
大きなスプーンで掬ってくれる。
それを口元まで当たり前のように運んだ。

「ん。あーんは?」

「…自分で、できる」

往生際の悪い私。

「だめだ。ほら、あーん」

それを許さない彼。
私が正気を保とうとしているのが
まるでバレてしまっている。

仕方なく、薄く開いた唇を
スプーンに付けた。
少し傾けてくれるスプーンから
温かいスープが注がれる。

「…おいしい」

赤い色と香りから
トマトが入っているのはわかっていたけれど
色んなスパイスが効いていて
予想以上のおいしさだった。

「初めて食べた…」

「そうか。それは良かった。
…もっと飲むか?」

そうして、結局私は
終始彼の膝の上に抱えられたまま、
この人の手によって
お腹が膨れるまで食事を満喫したのだった。







「睦…」

闇の中から、私の名を呼ぶ愛しい声。
愛しいけど…。
深い眠りを妨げられた私は
目の前にあった壁のような胸を押し
寝返りをうった。

うったつもりだった…?
というべきか。

背を向けようとした私の肩を
大きな手が引き止めて
くるりと元の位置に戻された。

「睦、」

優しい声が、私の口唇に触れる。


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