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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





ん?と少し目を大きくした天元は
まったく揶揄いの意はないようで
少なからず安心した私は
素直にぱくっと口に入れてしまった。

「「あ…」」

同時に同じ声を発し…
再びプッと吹き出す天元。

よしよしと髪を撫で、

「俺の手から食うパンは美味さ倍増だろ?」

あははと笑った。
さっきから笑われてばっかりだ。
でも私はもう平気。
だってほんとにおいしいし。
おいしいものを食べる幸せは何にも勝る。
少し笑われたくらい…
いや、大いに笑われた所で
なんて事はないのだ。

「もっと食え。可愛いなぁ…うまいの?」

もぐもぐと咀嚼しながらうんと頷く私の口元に
もう一欠片のパンを差し出す。

「………」

様子を窺うように見上げる私を
満面の笑みで受け止めて

「…いや、もうそのまま食っていいぞ。
一回手に取ってからー、
自分の手で食うとはもう思わねぇから」

チクリと一言。
…そうよね。
そう思うよね。
千切ってくれただけなのよ。
食べさせてもらうとか…。

でも、…。
なんとなくもやもやした気持ちになった私は
何かしら言い返してやりたくなった。

「…昔、そうやって
私にごはんを食べさせてくれた人がいたの。
ひと口ずつ、それはそれは優しく。
その人は揶揄いも笑いもしないで
当たり前のように甘やかしてくれたのよ。
だから私がはしたないんだとしたら
その人に慣れてしまっていたのね、
ごめんなさい」

天元の手からパンを取り、
ツンと顎を上げると
自分の手で口の中に放り込んだ。

あぁおいしい…

目を閉じて味わっていた私の肩が
もの凄い力で掴まれて、

「ひゃあ‼︎」

痛いと思う間も無く抱き寄せられる。
気がついた時には私は彼の膝の上。
長い腕が強く私の肩に回されていて
身動ぎひとつ出来なかった。

大きな手にガッと顎を掴まれて

「…男だな」

間近に迫った彼に低く問われる。

あ、れ…?
ちょっと言い返すつもりでいただけなのに…
もしかして逆鱗に触れる、ってやつ…?

「答えろ」

目が怖い。
いやいや、そんな
本気で怒るような話じゃないんだって!

「男だよ、だけど…」

話を続けようと開いた唇を
掬い上げるように奪われた。


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