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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡





答えを間違えていなかった事がわかって、
私は、ホッと胸を撫で下ろした。

「そうだな…。
お前は俺が好きで、ここへ来てくれた。
俺のそばにいたいと思ってくれたんだろ?」

うん、と頷くと
満足げに笑って私のおでこに唇を押し付ける。

「そうやってお前が
俺の事を想って来てくれて…俺はすげぇ幸せなの」

そこで喋られると
息がおでこにかかって
こそばいなぁ…。

「お前は俺のモノになる事を決めた。
俺は、睦を守るためにここにいるんだよ。
知ってるよなぁ?」

…小さい頃の約束ね?
はっきりと、私を守ると言ってくれた。

「うん…」

「完璧に家事をこなすのが
お前の仕事じゃねぇんだよ。
教えてやろうか、
ここでのお前の仕事が何かについて」

「…完璧に家事をしないと、
私がいる意味がないと思いませんか?」

「思いませんね。これっぽっちも思わねぇ」

宇髄さんは少し強い目で私を見据えた。
でも、ひどく優しい声で、続きを口にする。

「楽しく過ごす事だ」

「たの、しく…」

予想だにしなかった一言に
私は呆然としてしまった。

「そう。お前の仕事。
楽しく過ごせ。俺を頼れ」

「えぇ…?そんな甘えた…」

「甘えろって言ってんだよ。
ここ来て俺に甘えねぇでお前なにするつもり?」

「…仕事…」

「じゃお前、
そのシゴトとやらをしてて楽しいのか?」

「……」

楽しいかと問われれば…
それとは程遠い、かもしれない。

「答えらんねぇよなぁ?
お前全っ然楽しそうじゃねぇもん。
びくびくしちゃって」

おでこを合わせて
何故かおもしろそうに笑った。

「俺のためにしてくれてんだろ?
普通はよ、俺が喜んでくれるかなぁとか
うっきうきでやるもんなんだよ。
んで、それを見た俺が
可愛いヤツだなーってなんのがフツーなわけ」

「……えぇ?フツー…?」

「そう。それが正しい在り方だ」

「…そうなの…?」

「そうなんだよ!そうなの!
俺は家政婦が欲しかったんじゃねぇんだよ。
睦が幸せに過ごせる場所を
作りたかったんだ」

「…それは…びっくりです…」

「そうだろうなぁ。
思い切り勘違いしてただろ」


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