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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡






「まぁ可愛かったよな。だが
それだけで吹き飛ぶモンか?
結局丸二日かかってんだぞ」

「…そうね。ご迷惑をおかけしました」

「迷惑じゃねぇ。心配だ」

おでこにちゅっと口づけて、

「気ィ失うしなぁ…」

懐かしむような目をした。

「…疲れすぎただけだから」

「あんな思いまでして…女はすげぇな」

「可愛い子のためなら」

にこっと笑った私を
きゅっと抱きしめて、

「睦月の時もそれなりだったけど?」

目を合わせてくる。

「あれは臍の緒が巻き付いてたからだもん」

「強いのね、睦ちゃん。
惚れ直しちゃうわ」

戯けて言う天元はなんだか幸せそう。

「…ご機嫌ですね、旦那様」

「ご機嫌ですとも」

抱き枕よろしく、私を全身で抱きしめた。
埋もれる私は
特に抵抗もしない。
……でも、

「…もうすぐ帰って来ないかな?」

ちょっと心配になってくる。
だって、私は今日
まだ一度も立ち上がっていないのだ。
…故に帰ってきて欲しい願望もある。
そうしたらこの人も私のことを離してくれるはず。
なのに、

「帰って来ねぇよ」

一刀両断。
……

「…なぜ、そう言い切れるの?」

「晩メシまで食ってくるから」

「えぇっ⁉︎そんなに⁉︎」

大声を上げた私を、

「…何だよ」

横目で睨む。

「…帰ってきて欲しかったような言い方だなぁ?」

「そ、そりゃぁ!可愛い子たちに会えてないもの」

慌てて言い繕う私。
怪しむように覗き込み

「ヘェ…ほんとかねぇ」

一言洩らした。

「俺と2人きりなのが嫌なワケじゃねぇよな?」

相変わらず鋭い…

「そんなわけないじゃない。
…私ちょっとお茶でも淹れようかなぁ…?」

それとなく言い訳じみた事を口にして
起き上がろうとする私を
ぐいと引き寄せ、元の体制へと戻した。

ちなみに、私が身につけているのは夜着。
おまけにひどく乱れたまま…。

「俺から逃げる理由を探してるだろ」

あぁ、…すっかりバレている…。

















やけにそわそわしている睦。
確かに時間も時間。
チビらが居ない事を計算に入れても、
そろそろ家の事をやりたいというのが本音だろう。



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