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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡





「宇髄さんは、私を守ると言った。
あなたを信じてしまった自分が憎い。
私は独りだ」

「待てよ、俺は確かに間違いをおかした。
でもそれはお前に
こっちを見ていてもらいたかっただけで…」

「私は見てた。宇髄さんだけを見てた!
あんなバカな夢まで見て、
まっすぐに見てたじゃない!」

「そうだよ、睦は何も悪くねぇ。
俺が悪かったんだ。
睦を愛してんだよ、」

「口だけなら何とでも言える!」

「じゃ俺がお前を愛してねぇって言うのか?」

「そんなこと知らない!でも
少なくともさっきの態度からは愛なんか感じない」

「……」

確かに。
睦の言い分は正しい。

「じゃ、…じゃあ、俺はどうすればいいんだ…」

「…」

「睦、俺と、別れたい?」

別れる、とはっきり言葉にした途端、
睦は大粒の涙をこぼした。
あぁ、俺はまた、こいつを泣かせるのか…。

泣きながら、
睦は何度も俺の胸を殴りつける。

「いつも、…強引で無理矢理なくせに、
っ…こんな時ばっかり何よ!」

こうやって、
俺にだけ本音をぶつける睦が愛しい。
愛しいんだよ、睦…。

「勝手に私の心に入ってきて…
拒んでも無理矢理振り向かせたくせに
何でそんなことが言えるの⁉︎
別れたいかなんて…そんな、」

膝から崩れ落ちてしまう睦を
両腕で支える。

俺がいくら愛した所で、
お前の負担になるのなら本末転倒な気がしたんだ。

「そんなこと…思うわけない…」

半分諦めた所へ
光が差した。
睦…

「睦」

「私を捨てるなんて…許さない…
拾ったのなら、
最後まで責任持って飼い慣らしてよ…」

「…ばぁか。犬や猫じゃねぇんだぞ。
ちゃんと、愛してる。
捨てるなんてあり得ねぇ。
せっかく俺のモンにしたんだ、離さねぇ」

「優しい宇髄さんが好きなの…」

「優しくなかったなぁ…ごめんな」

「もっと自信持ってて…
私、だいすきなのに…。
他の人になんか何にも感じない」

胸の内を曝してくれる睦が可愛いし、
それを聞くたびに愛しさが溢れて…





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