• テキストサイズ

【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡





だからこちらからも強く抱きしめてやる。

「なんかいい夢でも見てたのか?」

「んー…」

「…寝てるだろ」

「んー…」

「どうした」

「…ぶどうがたべたい…」

「くくっ…なんの夢だよ」

寝起きの睦はまるで子どもだ。

「可愛いなぁ…」

胸元にうまっている睦の頬を包み
目を覚まさせるために口づけを落とす。
起き抜けには似つかわしくない
濃厚な口づけに、
睦は俺の頬に手を伸ばした。
やめさせるため…?
やめねぇけども。

「…っ、ちょ、!」

甘い刺激に
きっちり目が覚めたらしく
力を込めて俺の顔を押しやろうとする。
だから、やめねぇけども。
そしてお前の力には負けねぇ。

「…ん、ん!」

抗議するような声を上げる。
でもこのまま続ければ堕ちるくせに…

なんて思っていたが
きっと堕ちるのは俺の方。

「や、天元…なんで…っ」

朝から身体を求められる予感に
ひどく戸惑う睦。

ぐいっと首筋に入り込み、
のしかかっていく俺を
必死に食い止めようとして

「待って待って!ねぇったら!」

俺の肩を押した。
ちょろちょろと邪魔な手を押さえる。

「俺から逃げる理由はなんだよ。
素直に受け入れろよ」

正面から見据えると
ぐっと息を詰めた。

押さえた手に入っていた力が、少しだけ緩む。

「起き抜けの可愛い睦を
好きなようにしたいの俺は」

「…だめ」

…力抜いたくせに?

「だめ…?なにが」

顎の付け根に唇を押し付けた。
睦はきゅっと横を向き目を閉じる。

「……」

「…言えよ」

「…朝から、しちゃだめ」

そんな事を口にしておいて
耳朶を甘噛みすると悦んでいるように
全身を震わせる。

「うそつけ。触れて欲しいくせに…」

「…っ。そんな、ことない…っ」

目を閉じて唇を噛み締める。
絶対に何かを堪えている表情だ。

…照れた目で、可愛く抱いてと言わせたい。

「睦…。俺が、好きか?」

「…ん、すき」

「なぁ、目ぇ見て、言ってくれねぇの?」

甘えてみると、
思い切り照れたような仕草で
おずおずとこちらを向いた。



/ 2219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp