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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡






「…ん、?」

今にも眠ってしまいそうな返事。
…寝かせてやった方が良かったか…?

「なぁに…?」

目をこすり、ぷあっとあくびをした。
昔から変わらないこの仕草。
…可愛い。

「…あぁ、」

いつもはしない、煮え切らない態度を
不思議に思ったのか
睦は半分眠っていた筈の目を
ぱっちりと開いて見せた。

「何か、あったの?」

手を伸ばし、よしよしと髪を撫でられた。
いつもと逆か。

何となくだめな気がして
その睦の手を掴んだ。
動きを止められた睦は
更に不思議そうに俺を見上げる。

「…私、幸せだよ?」

「…何だって…?」

「天元のおかげで、幸せだよ」

俺が何かを言う前に、
睦が答えを言ってしまった。
……
唖然とする俺を見て、

「…あ、変なこと言っちゃった…?」

少し恥ずかしそうにする睦。

「いや、…いや!全然ヘンじゃねぇ。
睦が、幸せならよかった。
その幸せは、…変わらないか?」

俺こそ、ヘンな訊き方をしちまった。

「……かわ、った…」

睦はうーんと考えながら答える…

変わっただと⁉︎

「何が‼︎」

勢い込んでがばっと起き上がった俺は
大いに驚いた睦の両肩を掴み上げた。
並んで横になっていた俺たちだったが、
俺のせいで仰向けにされた睦に
俺がのしかかる姿勢。

慌てた睦は

「えぇっ⁉︎びっくりしたなぁもう…!」

眉根を寄せながら、
襦袢の胸元も寄せた。
…それは隠さなくてもいいのに。

「あ、ごめんね。悪い方じゃないの。
だって、どんどん幸せが大きくなっていくから。
だからいい意味で変わったって言ったんだよ?」

勘違いしないでねと、付け加えた。
ホッとした俺。
睦の胸の上に頬を落とす。

「あぁあ——
なぁ、俺大丈夫か?」

「え?何が、」

「俺ちゃんと睦を愛せてるか?」

「……どうしたの?珍しい…
自信たっぷりな天元が
そんなふうになっちゃうなんて…」

愛しげに俺の頭を抱きしめて

「ものすごく愛されてるよ。
天元はずっと変わらないね。
天元からの愛を受け取る側の私が
変わっていってるんだよ?
不思議だねぇ」

ほんとに幸せそうに言った。




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