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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡





だから自信たっぷりに、

「そのおかしな考えは払拭してやる。
俺がどんだけ本気か思い知らせてやるからな」

そんな大口を叩けたのだ。

…いや、知っていたとしても、
このくらいの事は言ったかもしれない。
睦を手に入れたいと思う俺の気持ちは
本物だったから…。







その話を聞いた睦は
俺の胸に強く抱きついた。

「…今更
過去の想いを知った所で…、だけどなぁ」

今の方がより愛してるし。
日々増殖する俺の愛は
止まる事を知らない。

「そんな事ない、嬉しい。
そんなふうに思ってくれてたの
知らなかったもん。そんなに
私の事を思ってくれてたの…?」

「思ってた。おかしくなりそうだった。
睦が他の男のモンにでもなってたら
俺は完全に狂ってたね」

「んー…それだけはないかな」

「言い切れんのか?」

あまりにはっきりと言い切られ、
疑うワケではないけれど
問いただすような言い方になってしまった。
俺のその変化に即反応し、
睦はぱっと顔を上げる。

…そういうとこ、ホント鋭いのな…。














私が悲しかったりつらかったり、
そんなちょっとした変化を
彼は絶対に見逃したりしない。
もれなく気がついてくれて
どうにか解決してくれようと奔走してくれる。

それがとても嬉しくて、
私にそんな人が現れたことが幸せで、
……
でも私だけ、いつも幸せな気持ちにしてもらって
申し訳ないという思いでいっぱいだった。

だけど、
私今、彼の変化に気がついた。
もしかして、今までも気付けていたのかも…。

声色が変わったような気がして
ふと顔を上げると
天元はぎくりと表情を強張らせ
目を逸らした…。
…珍しく、わかりやす。

「悪ィ、疑ってるワケじゃねぇんだ」

そんなの、…。

「わかってる。でも、本当にそう思うの。
私、…自分でもわからないけど…」

私は自分で言いながら自覚していく。
最初から、この人にしか靡かなかったこと。

「睦?」

名前を呼ばれて、私は再び話し出す。
たった今、気がついたばかりの事実について。

「…こんな話し聞きたくないだろうけど、
私、何度か男の人に想いを告げられた事があるの。
でもね、そんなわけないって思って
その場で断ってるんだ」



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