第17章 愛月撤灯

「ん…天元…くすぐったい…っ」

睦は俺の腕の中で
身をよじろうとした。

「…逃がさねぇよ」

ぐっと力を込めて抱きしめ、
動けなくしてから、再び唇で首筋に触れる。

「あ、んんっ、や、まって
くすぐったいったら…！」

必死で逃れようとするのに、
力が入らないようで
俺の肩に手を付くものの
まったく役に立たない。

「やだ…っ‼︎は、あ、あ…」

唇で辿る優しい愛撫と、
猛るモノを割り込ませて行く
激しい刺激の落差に睦は悶えた。

「あぁ…あぁ…」

夢でも見ているようにうっとりと声を上げ
俺の頬を両手で包む。

「睦…好きだ」

しつこく口づけて、その唇を弄んだ。

根元まで埋め込んだまま
しばらく動かずにいると、
焦れた睦が口づけを深めてくる。

ここまでしたら、我慢できねぇよな。
ゆるっと腰を揺さぶると、

「んあ…っ」

恍惚の表情を浮かべて喘ぎ、
俺の肩につかまった。

「睦んナカ、どろどろ…」

ねちっこく絡みつかれて、
俺の欲はすでに破裂寸前。

「は、あぁ…なん、で…」

独り言のように呟く睦に

「…何？」

訊き返すと、

「…すご、く…きもち…あぁん…っ」

しっとりとした声を上げた。
激しく突き上げるだけでなく、
こうやってゆっくり愛すのもいいな…
睦がひどく色っぽい。
いつもより、余計に…。
こんな睦、ずっと見ていたい…

「そ、か…俺も、すげぇ…気持ちい…」

「んん…よか、た…おんなじ…」

妖艶な笑みを浮かべ、
ひどく可愛い物言いをする。

「ん、同じ、だな…」

ゆっくりとナカを擦り上げるたび、
締め付けられたり、緩まったりを繰り返され
俺もたまらなくなっていく。

「あ…すき、あぁあ、っ」

「好き、だ睦…愛し、いな…」

先端から、根元まで、
時間をかけて何度も抜き差しをすると
睦は全身を震わせて
終いには涙を流し始めた。

「…ちから、抜け…っ」

「ふぁ、あん…っ！ム、リ…っ」

2人の繋がった場所から、
ぐちゅっと、音が立つ。