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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第17章 愛月撤灯





結局、昼近くまで眠った睦は
自分の眠気に驚いていた。

たくさん眠ったからなのか、
いつまでもこんな事していられないと思ったのか
その辺は不明だが
午後は元気に過ごした睦。

睦が元気だといい。
家の中が明るくなる。
そうやって、俺を照らしてほしい。
こんな雨の日だって…。


そう、今日は雨だ。
さすがの睦もサンポに、とは
言わなかった。

今朝、少し体調の優れなかったため、
晩メシはうちにある食材でまかなうように言った。

雨のせいかなと自分で言っていたし、
わざわざ出かける必要はない。
それに、何があるかわからねぇ以上、
俺の目の届く所にいてもらわなきゃ困るのだ。


元気そうにしてはいるが、
まぁこいつの事だ、
また無理をしているかもしれねぇという思いが
払拭できずにいる俺は
事あるごとに睦に声をかけた。

「ありがとう、大丈夫だよ」

それが、睦の毎度の返事だった。

大丈夫ならいいんだ。
それが本当ならな。
でもまぁ、ウソついてる感じはねぇな…。
さすがに俺にはもう嘘つかねぇだろ。
俺はこいつのウソなんかすぐに見抜くからなー。



半日を無事、元気に乗り越えた睦は
俺の部屋に来て
文机に向かう俺の膝に
珍しく強引に乗っかってくる。
…珍しく、というか
初めての事だ。

首に思い切り抱きついて

「天元ごめんなさい…今だけこうさせて」

いきなり謝罪した。

一体何を謝る事があるというのか。
睦最優先。
何度言えばわかるんだ。

初めてだろうが何だろうが
睦なら何をしてもいいと
本気で思う。

「お疲れさん」

故に、動揺もしない。
今日をやり切った小さな体を
躊躇いもなくぎゅっと抱きしめてやる。

そんな俺が、何に驚いたかっていうと、
たった今ここに来て
一言発したばかりの睦が
もうすでに、眠っていたという事だ。

あれ…
今朝の眠気が続いてた?
それとも、午後にがんばりすぎたのか。

それにしても可愛いじゃねぇの。
俺のそばでなきゃ眠れねぇってか。

まったく…いつも言うが
こういう所だぞ睦。




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