第12章 形影一如

そうだよな。
睦、入り口好きだもんな。

「睦、気持ちい？」

「…っ」

耳元で問うも、睦は首を横に振るだけ。
サオで蜜道の入り口を扱き、陰核をカリが擦る。

こんな所でおっ始めんの、
こいつの本意じゃねぇんだろう。
だから、身体を繋げるのを避け、
こんな事をしているわけだが…
でもコレ、ヤってんのとほぼ同じか。

締め付けられて狭い隙間を
何度も行き来しているうちに、
睦から溢れる愛液が潤滑剤代わりになり
コレはコレで…

「すっげぇイイ…」

「…っ…バ、カ…っ」

バカで結構ですよ。
でも、

「…好きな、くせに」

「ゃあっ！」

抉るように擦り付けると、
たまらず声を高くする。
下手すりゃスルリと入ってしまいそうなのを、
強く足を押し付けさせて道を塞ぐ。

「や、だぁ！もう、やめて…っ」

「…だ、から、コレ、イイんだろ？」

めっちゃ感じてるくせに。

「あ、あ…んんッ」

「睦、外で、シてるみてぇだな…」

わざと耳元に唇を寄せる。

「いや…だ、から…やめ…ッ」

右肘で俺の胸を押す。
……そうか。

「イケないコト、してるみたい…？」

「ん…」

「早く、終わってほしいか？」

「や…」

首を何度も振り、涙を滲ませた。

「……イくまで続けてい…？」

「ちが…っ」

…違う。

「寸止めとかムリだけど…」

「ッ！ちが、うの！も…シてほし…ん…」

片肘を付いて上半身をかくんと落とした睦は
細かく身体を震わせながら泣き出した。

あぁ、

「欲しく、なった？」

「う、ん…」

前を向いたまま、あんまり素直に頷くので、

「睦…可愛いな」

愛しさが溢れてしまって、
綺麗な背中に口づける。
びくりと背を反らし
足の隙間からモノを引き抜いた衝撃に
また身体を揺らした。

湯から上がり、浴槽の縁に腰掛けて、
向かい合わせで俺の腰を跨らせる。
はりついた前髪をかき上げ、
潤んだ瞳を覗き込む。

「…入るけど…いいのか？」

そこまで俺を、求めてくれんのか。
こんな事しといてナンだけど、
一応遠慮してるし、気ィつかってんだ。