第12章 形影一如

肩口から、
ゆっくり上って首筋まで到達した所で
ぱしゃんと湯を揺らし
我慢できなくなった睦が抵抗を始める。

「あ、あの…のぼせちゃうから…
そろそろ上がろ？」

「じゃこうしとけ」

後ろから腰に手を回し持ち上げると
膝立ちにさせ、浴槽の縁に上半身を投げ出させた。
前傾になった睦の背中に唇を寄せていく。

それに気づいた睦が
背を反らして逃げるから
そんな気は無かったのに火がついてしまい、
小さな体を捕まえて
背筋をツ、と舐め上げた。


「ッ！…」

声を上げるのは我慢したようだが、
感じてしまった事を恥じた睦は
俺の腕から逃れようと動き出す。

「宇髄さん…っ」

「何だろうなぁ…
飽きねぇのは景色じゃなくて
睦の方なんだよな…」

目の前をチラつくうなじに
軽く歯を立てる。

「あ、ん…っ」

「ホラ、そんな可愛い声出す…
もっと聞きたくなたちまうだろ」

「宇髄さんの、せいでしょ…っ」

顔だけ振り向いて、
恨めしそうに睨んでくる睦の頬は
紅色がさして、…
そんなん逆効果な事に
いい加減気づけば良いものを。

振り向いた格好のまま顎をつかみ
睦の背に覆い被さって唇を合わせ
逃げようともがくのを押さえ込む。
日の下に晒された胸を大きく揉んで
先端を押しつぶすと、びくりと体を震わせて
俺の手に自分のそれをかさねた。

やめさせたいのか、進めて欲しいのか
よくわからないその行動に
俺は自分の欲のやり場を失う。

「…っ睦」

「ん…」

唇を軽く合わせたまま呼ぶと
薄く目を開いた。

「悪ィが…ちょっと借りるぞ」

「…なに、をっ……っ⁉︎」

言葉を仕舞いまで待たずに
睦の秘部に自分のモノを沿わせる。

「ちょ…っや！」

「…入れねぇから。許せ」

自分の両膝で睦の膝を
ぐっと強く締め付けさせて互いを擦り合わせ…。

「い…あぁっ、何、して…っあ…」

腰を抱いている俺の腕に
両手をかけて強く握る。
腰を一振りする度にツメが喰いこんで
睦の顔が快感に歪んでいく。