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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第51章 .☆.。.:..密室:*・°☆.








ふと離れた口唇。
つられるように瞼を開くと
熱い瞳がそこにあって
強く凝視められていた。

「…すげぇ、好きだ」

「は…?」

突然の告白に戸惑う…
好き…。しかも『すげぇ』。

頭の中で何度も繰り返す。
すると宇髄さんは
さっきまでの真剣な顔をふっと崩し

「真っ赤」

揶揄うように言った。

「こんなコトしてるくせに…」

そう呟いて
『こんなコト』を再開させた。


激しくなるだけの口づけ。
理性を保つのに必死になっている割に
ビクッと身体が跳ねるのを止められない。

ほんとに
食べられてるみたい…

流されまいとするのに
流されてしまいそうな危うい雰囲気の中
終わりの見えない甘い行為に
全身が痺れ出した。

その感覚が
怖いようなくすぐったいような…
何にせよそわそわして落ち着かない。

…そういえばさっき
宇髄さんも言ってたっけ。

そわそわ。
それと、



ムラムラ…?


…あれ、それってもしかして

宇髄さんを
欲しいって…

そういうこと…?


「ん……や、やめて…!」


自分の変化に大慌ての私は、
宇髄さんの膝の上で
ほぼ横にされた状態だったのを
無理やり起きあがろうとした。

急に暴れ出した私に驚いて

「何だ、落っこちるぞ…!」

慌てて抱えてくれるけれど
こんな低さから落っこちようが
特に問題はないと
私はその腕からも抜け出そうとして
体勢を大きく崩してしまい

どてっ
と、倒れてしまった。
私を助けようとした、宇髄さんもろとも…

宇髄さんはきっと
倒れるつもりはなかったはずで
私はもっと
綺麗にすり抜けられるつもりだった。

目をまんまるにして凝視め合う。
しばらくしてから
示し合わせたかのように同時に動き出した。

私が逃げるからいけなかったのか
それを察知して
宇髄さんが素早く私の両手を取る。

畳に押し付けられてしまったら
私はもう動く事はできない。



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