• テキストサイズ

【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第51章 .☆.。.:..密室:*・°☆.






「急じゃねぇよ?だってお前さっき
俺がいりゃそれだけでいいって
はっきり言ったよな?」

「言いましたよ!」

やっぱりか!
なんだかおかしな質問の仕方だなって思ってた。

私に、何もさせないため?
それもなんだかおかしな気がする…

「他は何もいらねぇって言ったろ」

「言いました…」

いや。
言ってしまった、だ。

まさかこんな事になるとは
夢にも思わなかったのだ。

「なら文句ねぇだろ。一緒にいてやるから」

宇髄さんがそう言った頃には
もうすでに彼の部屋の中。

ぴったりと閉じられた襖。
逃げ場なんかねぇからなって
言われたような気がするよ。

別に逃げたりはしないけれど
何がどうなってここまでになったのか
それがとても気になるところ…。

「お腹、すかないんですか?」

「そこまで卑しくねぇよー。
2、3日抜いたってどうって事ねぇし」

「そんなに?抜いた事あるんですか?」

「あるさ」

当たり前のようにいって
壁に背を預けるように部屋の隅に腰を下ろし
その脇へと私を座らせた。

「そんなことより…」

宇髄さんは私の長い髪を指先で弄びながら

「睦は何してる時が
1番落ち着くんだ?」

「落ち着く…んー、何でしょうね?」

「食ってる時か、寝てる時か
なんか作ってる時…?」

頭を抱えた私に何か足掛かりをくれようと
いろんな情景を思い起こさせるような
言葉をくれる。


食べてる時は落ち着く、って感じじゃないな。
心躍る感じだ。
寝てる時には何も考えられないし…
そもそも寝られるくらいだから
落ち着いてはいるんだろうけど
あんまり自覚はないというか…。
小物を作っている時も、
わくわくしちゃって
どちらかというと興奮している。

落ち着く…

落ち着くのは、

「こうしてると、落ち着きます…」

私はあまり何も考えずに
宇髄さんの腕を少しよけ
その膝の上によじ登ってから
すとんと腰を下ろし横向きに座ると
さっき退かした腕を自分の肩に絡ませた。

その中にすっぽり収まる格好だ。


/ 2219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp