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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






「だって、せっかく帰って来てくれたのに
会えないんじゃ淋しいです」

「俺に会いてぇの?
朝になったらイヤでも会えるけど」

「朝まで待てない。すぐがいいんです」

「寝てるとこ起こされてまで?」

「はい。起こして下さるなら眠って待ってます。
でも起こしてくれないなら、
寝ないで待ってます」

「わかったわかった。
絶対ぇ起こしてやるから無理せず寝てろ」

よしよしと頭を撫でられた。
音柱様の胸に頬を押しつけて
こんなふうに可愛がってもらえると
もっともっとって心が叫ぶ。

同時に、ちょっとした恐怖に襲われる…

「絶対に、戻って来て下さいますか…?」

「んー?あぁ、ちゃんとこっちに戻って……」

そこまで言った音柱様は
胸元から顔を上向かせた私と目を合わせて
意味が違っている事に気がついてくれた。

少しだけ表情を引き締めると

「当然だろ?俺が強ぇの知ってるよな」

諭すように声を落とす。
落ち着いた声は
私の心に染み入って
大丈夫だよと語りかけてくれるみたいだ。

「知ってます…ケガもしちゃイヤです」

「くく…善処する。ただ、
万が一ケガしちまった時は
睦が手当てしてくれよ」

「私が?」

「そしたらきっとすぐに治る」

そんなわけがない。
誰が手当てをしようが、
ケガの治りの良さが変わるはずないのに。
だけどこの人がそう望むのなら、

「はい、」

私はそうするまでの話。

「可愛いなぁ睦。
俺のわがまま聞いてくれんの」

「それは、音柱様の方です」

「お前の言うわがままなんて
わがままのうちに入んねぇよ。
全部叶えてやるから思った事は全部言え」

「そんなこと言われたら
ほんとに止まらなくなりますよ…」

困った事に
この人は甘えさせるのが好きみたい。
私はきっと、際限なく甘えてしまうから
どうにもならなくなるだろう。
その手始めに、

「じゃあ
もし行かないでって言ったらどうしますか?」

たった今、湧いたばかりのわがままを
口にしてみる。



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