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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






それはやっぱり、
私がこの人の事を意識しているからであって、

もしかしたらもしかするのかな、なんて
頭の片隅で思っていたりしたのだ。

なのに、
『俺のことキラいなのはわかるが』
はっきりとそう言われてしまうと
あぁそうなのかと
ストンと納得が行ったような…

まだ、疑わしいような……?

「ちぃっと、唇開いて待ってろ」

「………」

ん?
開く?のは、口だっけ?

目か、力抜けとか言われたような…
あれ?でも紅を塗るのなら口を閉じるのか?

「…ぅおあ…!お前なんちゅう顔してやがる!」

もうよくわからなくなった私は
音柱サマの言う通り
まぁひどい表情をしていたに違いない。

閉じようが開こうが構わない目は
カッと力一杯に見開いて、
少し開かなければならなかった唇は
真一文字に引き結んでいたのだから。

「なんなの、
なにがあったらそんなに緊張できんの」

音柱サマは困りきった様子で
私の頭にポンと手を乗せた。

ビクッと肩を竦ませる私を見て
少し驚いたように手を浮かせる。

「……」

私を窺ってから、

「悪ィ…別に、ガキ扱いしたワケじゃ…」

「…いえ。そうではありません」

多分。

「そうなのか…?」

疑わし気だ。
説明するまで動かない…?

「自分でも、よくわからないのですが…
でもこの慣れない状況が…」

そこまで言った所で
音柱サマはあぁ、と納得し

「大丈夫だよ、ちゃんと女に見えるし
バカにしたりしねぇから」

またそうやって笑う。
そうして

「…そこいらの女より間違いなく綺麗だな」

更に追い討ちをかけるような事を言うのだ。


違う、そっちじゃない。
女に見えるかとかではなく
あなたの態度の方がです。

いつもの、あの突き放すような台詞は?
やたらと触れてくるその指先も
私を見るその目も
口調も声も
全部が違うのだから
調子が狂ってもおかしくないと思う。

こんな格好をしているから
私のことを女の子だって認識してるのかな。
だからいつもと態度が違う?
…いや、この人はそんなタマじゃないはず。



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