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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.











任務の知らせは突然やってくる。
私が何をしている時であろうと
その指令は容赦なく下され、
隊士はそれに従うしかない。

むしろ喜んで出かけなければならないのだ。



今日は、
夕飯の支度をしている真っ最中だった…
もうすぐ出来上がりという時に
相棒の鴉が騒ぎ立て
まさかの、ひと口も
食べる事を許されない事態になっていた。

つついたりはしないが、
頑として譲らない性格のその鴉…

早く行けとせっつかれ
私は慌てて外へ出たが…
行き先が蝶屋敷だというのだ。

まさかそこに鬼が出たわけでもないだろう。

出たとして、私が呼ばれる筈もない。
だってあそこには蟲柱様がいる。
例えばいなかったとして、
継子の女の子や
きっと他の隊士だってごろごろいるだろうから…



あの日から、
私は大食いをやめた。
食事だけではなく
ちゃんと自分に合った生活、鍛錬をしなければ
実にはならない事にようやく気がついた。

まったくバカなのだ。




そんな事を考えながら辿り着いた蝶屋敷。

「遅ぇ‼︎」

「ッ⁉︎」

門をくぐり、
優雅に蝶たちの舞う庭先へ
1歩踏み入れた途端に
空気さえ震わせる程の
いつものあの怒声。
何度聞かされた事か…

何で音柱サマサマがおわすのか…?

薄目で眉を寄せる私に集まる視線。
…あれ?もしやみんな呼ばれたのか?

音柱サマの前には私以外に4人の隊士。
ゲンナリした様子で私を凝視めてくる。
何事でしょう…?

「さっきの話はアイツにさせる。
お前らはそれ以外の2体を、
2人1組になって当たれ」

私はまるで無視して
音柱サマは居並ぶ隊士4人に言い渡した。

さっきの話?

私が首を傾げると、
小さくため息をついた音柱サマが

「任務だ」

何故か指令じみた事を言う。

「少女ばかり狙う鬼がいる。
囮になって、お前がそいつを討て」

…ざっくり過ぎる説明だが、
結構な事を言われた気がする。

「…少女ばかりを狙うのに、
私が行くのですか」

「あぁ。だってこいつらじゃあ…」

音柱サマは
自分の前に整列した隊士4人を見下ろし
1人ずつに目をやった。


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