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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






「いや、そういう意味じゃなくてよ…」

困ったように眉を寄せ、

「甘露寺、わからねぇの?」

意味深な質問を投げかけた音柱サマ。
それに対して恋柱様は
キョトンとして目をしばたたかせている。

そばで聞いている私にも
音柱サマが言わんとしている事が
さっぱりわからなかった。

でもそんな私たちを置き去りにして、

「櫻井よ、
いつまでもこんなとこに居ねぇで
理容師にでもなった方がいいんじゃねぇの」

フッと鼻で笑うと
さして興味も無さそうな様子で
通り過ぎて行った…





「宇髄さんたら、またあんなこと言って!」

私の代わりに怒ってくれるのは
もちろん恋柱様だ。

「弥彦くん、気にしちゃダメよっ?
大丈夫、半年前からしたら
すっごく成長してるわ!」

「本当に、そう思われますか?」

「ええ、思いますとも!
呼吸だってちゃんと使いこなせてるし
繰り出す技の速さだって
数段上がってるもの!」

お忙しいだろうに
時間を見つけては私の相手をして下さり
稽古をつけてくれる恋柱様の言葉には
信憑性があるというか
信頼度が高いというか…

加えて、恋柱様はその場凌ぎの嘘なんか
言わない方だ。
優しい人だから。

だから好きだ。

私も、男として過ごしていなかったら、
こんなふうになりたかったな…

なんてね。

「ありがとうございます!
恋柱様にそう言って頂けると
力が湧いてきます。
もっと頑張ろうって、思えます」

「うん!弥彦くんなら
もっともっと上に行けるわ!」

恋柱様の目には、
私はそう映っているのか。
それに応えたい。
恋柱様を、がっかりさせたくない。

継子でもない私に目をかけてくれて、
時間を割いてくれる。

「はい…!あの、恋柱様、」

「うん?」

「私、恋柱様のこと大好きです!
これからもよろしくお願いします!」

「まぁ!」

恋柱様は私の告白に頬を染め
指先を両頬に添えた。


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