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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






当たり前みたいになりすぎて
最初に言われた時ほどの本気は見られない。
あの時は、
深い穴に突き落とされたくらいに
目の前が真っ暗になったけれど。

こうなると、
あの時に言ったことも
ほんの軽口だったのかなと勘違いしそうだ。

多分、本気だったけれど。
















昼下がりの蝶屋敷。
怪我人や病人の集うこの場所は
適度に静かで適度に活気づいている。
…いや、元気な人もいるけれど。
鍛錬なども出来るみたいだから。

私はうまく眠れない事が多く、
定期的に眠剤を処方してもらっていた。
今日もそれをもらいに来たのだが
そこで思わぬお方と出会した。


「櫻井くんっ!」

「…恋柱様…?」

私の目の前に現れたのは
いつもの隊服とは違う、
華やかな着物姿の恋柱様だった。

胸元と御御足を露出させた
勇ましい(?)格好を見慣れている私は
ものすごい衝撃を受ける。

「恋柱様…!可愛い!」

私は座っていた縁側から立ち上がり
恋柱様の周りを一周した。

淡い桜色の着物。
裾の方に桜と菊の柄が散りばめられている。
それを締める空色の帯が
爽やかでなんとも美しい。

「とってもよくお似合いです!」

「ふふ、ありがとう!」

嬉しそうに笑い、口元を袖で隠した。

「今日はお休みだったからね、
ちょっとお洒落をして
お出掛けしようかなぁと思ったの!」

「そうなんですね…!すごいすごい!」

「そんなに?嬉しいわ!」

私があまりにも褒めるものだから
さすがの恋柱様も照れて笑うしかないらしい。

もしかして困らせているのでは…?
そう思った私は1歩下がって頭を下げた。

「あ…ごめんなさい。馴れ馴れしく…」

「ううん、本当に嬉しいの!ありがとう!」

「よかった…、困らせていたらどうしようかと…」

「ううん!こんなに素直に褒めてもらえるなんて
とっても嬉しいわ!」

頭をよしよしと撫でてくれる恋柱様…
私が1つ歳上である事を知らないのだ。

でもそんな事はいい。
それよりも…


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