第48章 .☆.｡.:..卒業*・°☆.

「なによ、可愛いカオしちゃって」

からかうでもなく、
先生は上機嫌で更にキスをくれる。…けど、

「なに、言ってんの…⁉︎」

顔が熱い。

この人はさっきなんて言ったの⁉︎

言われたこともなければ
考えたこともない。

だって…終わった後の私？ってなに？
私どんなだった…？
全っ然わかんない！
わからないが故によけい恥ずかしい。

だってそれを、
先生に見られているということなのだ。
自分でも知らない私を
先生に見せてしまったなんて…
めちゃくちゃ恥ずかしくないか？


そんな事を考えている顔も、
先生を喜ばせるだけだってわかっているのに
動揺しまくっている私は
もうどうにも出来はしなかった。

「可愛い可愛い…！もともと可愛かったのに
俺のモノになったと思ったら
もう可愛くてたまんねぇ」

先生は多少興奮気味に身体を揺らし
私の頭を抱え込んで
小さなキスの雨を降らせてくる。

「やめ、…っ」

先生の両耳をぎゅうぅっと引っ張ると
キスは何とかやめてくれたというのに…

「声も可愛かったなぁ…
イった時のツヤのある声も
気持ちよさそうな顔もめちゃくちゃ可愛いのに
誘ってくる眼だけは色っぽ…」

「いやだぁあ！もういい‼︎」

お口が留守になると
今度は余計なおしゃべりが始まった。

「なんだよ、ホントの事なのに」

「知らないよ！先生がどう思おうが勝手だけど
それを私に聞かせないで！
あと私を解析しないで」

「そうやって照れてんのも可愛いけど」

⁉︎

「いい加減にしてよぉ！」

「だってしょうがねぇだろ、浮かれてんだから」

ひどく当たり前のように
先生はシレッと言ってのける。

「…浮かれてるの…？」

「あぁ、浮かれてる。
自分でも驚くほどに浮かれてんのよ」

「先生が？」

「そう俺が。…なんだよ、珍しいか？」

「うん…先生でもそんなになるの？」

失礼とも取れる私の質問に
先生は怒るでもなく、気分を害した様子もなく…

「くく…っ、どういう意味だよ？」

いつも通りの笑いを漏らした。