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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.






いくら私がおバカでも、
わざわざ爆弾を相手に渡すような…
そんなヘマはしないのだ。

「いや、俺は嬉しいに決まってるだろ?
でも睦は、
家でゆっくりしててもいいのにさ。
…わざわざ弁当運ぶためだけに学校来させるのも
悪ィなぁと思っただけで…」

こんなふうに言われたら、
いつもの私だったらウラをかく所だ。

やんわりと断っているように見せて、
実は迷惑なんじゃないか。
来ないでほしいんじゃないか。

そんなふうに思ってしまうだろう。

でも、私は変わるのだ。
先生みたいに、前向きに生きるの。

先生となら、大丈夫だから。

「私も、嬉しいんだよ?
先生と一緒にいられるし」

今までまったく目を合わせずにいたのに
やっと私を見てくれて
…もう逸らしてほしくなかった私は
まばたきもせずにその目を凝視め返した。


「先生のお手伝いできるのも、
休み時間の度に会えるのも
授業してる先生の声聞けるのも…全部嬉しいの。
お弁当のためでもあるけど、
それだけじゃない」

「…そ、か」

驚いたように目を見張る先生。
そうだよね。
こんなに素直に気持ちを伝えるの珍しいもの。
自分でもそう思う。

「なぁ…」

先生はぼんやりとしたまま
言葉を紡いだ。

「…学校、楽しいか?」

「え…?」

私が訊き返すと
その小さな驚きを受けて
ぱちりと目を覚ましたような先生は
やっといつもの調子で、

「悪ィ、別にヘンな意味じゃなくて。
今までとちょっと変わったかなって
何となく思ったからよ」

自分こそ楽しそうに笑った。

「うん。私もそう思う。
学校行くの楽しみなの。
先生のお手伝いもほんとに楽しいんだ。
私、誰かの補助するの合ってるかも」

「そうか、睦はよく出来るからな。
すげぇ助かってるよ」

「ほんと?」

「あぁ、素晴らしい助手だな。
確かに、お前は誰かの手伝いするの
向いてるよ」

「うん…!」


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