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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.





その組み合わせなら
充分あったまれるはずだ。

身体を冷やすようなものはもう作るなと
先生からキツく言われている。
でも今日のは、
私も先生も好きなメニューな上に
充分身体があったまるから
クリア出来ているはず。


焼き色を付けたハンバーグを
1人用のグラタン皿にそれぞれ入れながら
スマホの時計を確認する。

んー…そろそろ?

そう思った瞬間、
玄関で鍵を開ける音がした。

思った通り
先生のお帰りだ。
帰宅に合わせてご飯を作るのも
随分と慣れてきた。

『腹減った、いい匂いだな』
そう言ってリビングに入って来るのも
日常と化している。

でも、今日はちょっと違っていた。


ドアからひょこっと覗いた顔は
少し疲れているのか、無表情。

「…おかえりなさい」

私が声をかけると
先生はニッと空笑いをした。

…それくらいわかるようになたったんだからね。

「ただいま」

スッと
ドアの隙間から身を滑り込ませた先生は
そのまま着替えをしに
ベッドルームへと向かった。

……違う。

いつもなら洗面所へ直行。
手洗いうがいをしてから私を抱きしめる。

…それを、しないとか。

あれ、もしかして、
最近私が逃げがちだったから?
私の事を考えてくれたのかな。

でも、それでもするのが先生だったのに。

ていうか、押されたら逃げるのに
引かれたら淋しいとか、
どうしたらいいんだよってなるよね…?
私自身も、どうかと思うけど。
ほんと
どうしようもないな。


着替えを終えた先生がリビングに戻ってきて
ふとこちらに視線を寄越した。

「…風呂は?」

「ためてあるよ。
ごはんもう少しだから入る時間もあるよ」

「まぁじで。俺の睦は優秀だなぁ」

にこにこと笑ってリビングを横切り
ふと立ち止まる。

「睦は入ったのか?」

「まだだよ。でも後でゆっくり入るし」

「じゃ先に入って来てもいいか?」

「どーぞどーぞ」

デミグラの海にハンバーグを沈め
私は先生に笑いかけた。

「ありがとな」

…そう言って、バスルームに消える先生。
………。

あれ?


なんだろ。

違和感があった気がする……






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