第46章 .☆.。.:.贖罪。.:*・°☆.
そうしていると綺麗なビスクドールみたいだ。
西洋の、お人形。
「なんだと?ちゃんと…説明しろ」
一気に夢から醒めた宇髄さん。
確かに、穏やかじゃない内容だ。
だけど私はふわふわだ。
まだまだ、醒めそうにない…
「この頃…なんとなく、だけど…」
ころりと仰向けになって
自由になった両手で
宇髄さんの垂らした髪を弄んだ。
「なんとなくって…
それいつからだ?出先でだけなのか?
男か女か、顔見たのか?」
矢継ぎ早の質問…
もちろん私の頭はついていかない。
「宇髄さん…髪、きれいね…」
「おい、答えねぇか」
「うん…?んー…わかんない、」
「お前なぁ…酔っ払いじゃねぇんだから…」
「宇髄さんがよわせたのに」
「俺酒じゃねぇし。ほらちゃんとしろ。
そんな話しだと思わなかった、
深刻じゃねぇかよ」
こんな事なら最初から聞いとくんだったと
小さなボヤキと共に
ゴロリと仰向けになったその広い胸に
ぐいっと引き上げられた。
私は自分の腕に頬を乗せて
宇髄さんの長い髪を指に絡めて遊ぶ。
「睦、」
「んー…こわい…」
顔をしかめてこちらを見下ろす宇髄さん。
私が彼の髪から指を離し
広い胸に突っ伏すと、
「あ…ッ!お前なぁ、そんなこと言うのか。
誰のためだ?間違いがあっちゃならねぇんだよ、
ちゃんと共有しろ」
大真面目な事を言ってくる。
…それは、その通りだ。
私も不安だったから、宇髄さんに話したかったし
聞いてもらおうと思ったのだから。
酔っ払いの私は
ぱちぱちとまばたきをして
無理やり覚醒させた。
「…はっきりとは、わからない…
だけど、お店に立ってる時に、
入り口に誰かがいたような気がするし、
町を歩いてても、ふとした時に、
誰かが見てたような気もするんです」
「姿を見たワケじゃねぇのか」
「そこまでは…。だけど
もう何日も同じような事が続いていて…」
「そうか…」
「気のせいかもしれないんですけど…」