第46章 .☆.。.:.贖罪。.:*・°☆.
それ以上言葉を紡げなくなった私を一瞥し
愛しげに微笑んだ。
…そんな顔されたら、
余計に何も言えないよ…
どうしよう…
「譲ってもらった分以上に
愛してやるから…」
「…やくそくね…?」
「ん…」
可愛いヤツ…
そんな呟きが、
胸元に埋められて行った。
「で…おかしいって何が?」
宇髄さんがうつ伏せになり
両肘を布団に突いて
その腕を組んだ格好で私に問う。
私はといえば、
同じくうつ伏せで…
ただ、
ぐったりと敷布団に身を沈めた状態で
彼の隣に横たわっていた。
この人は有言実行。
宣言したことはほぼ確実にやり遂げる。
行為に及ぶ前に言った、
『俺以外のことは
考えられないようにしてやる』
という言葉通り、
怒涛の愛情を注ぎ込まれた私は
事後の意識さえ危ういのだ。
何か言ってた気がする…
朦朧としている私は
頭が全然回らない…
あぁ、
……おかしい?って何が?
「おーい、…起きてるか?」
私の髪に手を伸ばしかけて、
ハッと止まった。
「おかしいってお前の体の事なのか⁉︎」
ガッと肩を掴まれて
半身を返される…と、
…全裸なんです流石に恥ずかしい。
薄れた意識でも
恥じらう心は忘れていなくてよかった…
それとなく胸元を腕で隠し
だけどやっぱり、
頭は働いていないみたいで、
「なに、が…?」
間の抜けた返事しかできなかった。
「何がじゃねぇだろ?お前が言ったんだ、
最近おかしいって」
「あ、ぁ…はい、おかしいです…」
「だから何がおかしいかって訊いてんの。
睦の体が
どっかおかしいんじゃねえんだろうな?」
「…いえ!私じゃありません、」
はっきりと言い切ると、
宇髄さんは目に見えてホッとして見せた。
「ならいい…」
私の肩から手を離し、
さっきの体制を取り直すと
「睦も戻ってきたみたいだし、
話聞くぞ?譲ってくれてありがとな」
スッキリとした笑顔で
宇髄さんは口づけをくれる。