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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第45章  .☆.。.:.笑って。.:*・°☆.





「何処へ行くとか、何をするとか…
理由はいいので、概要は教えてほしいです」

概要……って。

「宇髄さん以外の所からそれを聞かされるのは
さすがにつらいんです…」

今回の事を思い出しているのだろう。

悲しげに瞼を伏せ、
俺の胸元にしがみついた。

——だからぁ。

いちいち仕種が可愛いんだって。

そんな事されたら、
はいはいいいですよーって。
ごめん、って
言わずにはいられなくなるだろうが。

あんな可愛くお願いされちまったら
もうそうせざるを得ないけどな。

「わかった。これからは
ちゃんと伝えてから行くようにするから…
頼むからンな顔しないでくれよ」

可愛い反面、
こっちまでツラくなってくる。

そんな顔をさせたのが自分なのかと思うと
なんともいたたまれない。

「ごめんな…お前を守るつもりが
裏目に出たな」

「守る…?」

「あぁ。確かに、言いたくなかったのもある。
だけどな、ほんの数日前に兄弟の事を訊かれて
そっから墓参り行ってくるなんてさ…
そんなんバカ正直に話したらよぉ
お前が落ち込むのなんか目に見えてるのに
みすみすそんなヘマする俺じゃねぇんだよ」

なのに、

「…結果、違う事柄で落ち込ませたよな…
ザマァねぇや。ごめんな睦」

そういう事だ…

こんな抜け作が相手で
お前はいいのかねぇ……

そう思った正にその時。

「ちょっと抜けてる宇髄さんも好きです」

まるで心の中を覗かれたかと思うほど
ドンピシャな答えが返ってきた。

それだけで感動モンだというのに、
抜けてる俺が好きだと言った…?

「普通カッコイイのが好きなモンだろ?」

ほぼ無意識に口をついた言葉。
それににっこり応えて、

「宇髄さんなら
抜けてる所もかっこいいんです」

平気でそんな事を言った。

「んー……調子にのるぞ」

「いつも乗りっぱなしじゃありませんか」

「おー?言うようになったな睦」


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