第43章 無償の愛
「あ、ン…っふ、ぁあう…」
無理やり口をこじ開けて、
その舌の上に中指を強めに乗せた。
だらりと投げ出されていた手が
ズルリと動き、俺の手首にかかる。
きゅっと握られるが、
退かす気はないようだった。
歯型を癒すつもりで、
玉肌に舌を充てたままザラザラと擦り付ける。
「あ、ぅン…っ、ふ、」
睦を更に緩く行き来していた俺が
きっともどかしくなったのだろう、
睦は自ら腰を持ち上げて揺すった。
行為を続けたまま、目だけを睦に向けると
パチリと目が合ってしまい…
その目が何とも悩ましげな、
物言いたそうな熱い目をしていて
こんな状況だというのに
フッと笑いを漏らしてしまった。
もっと寄越せと、そういう事か…?
可愛くて、ちょっと聞かん坊。
照れ屋のくせにまっすぐで
自分の事を伝えるのがひどく苦手。
それなのに、
こんなふうに身体を合わせると
手がつけられないほど素直になって…
「…散々、イッたろ…?まだ満足しねぇのか」
わざと意地悪く訊いてやると、
睦はイヤイヤと首を振った。
「ふ、ぅい…っ」
何かを言いかけて、
俺の指が邪魔で話せない事に気づき、
じぃっとこちらを凝視める…
目は口ほどに物を言うって…
誰が言い出したんだろうな…
「なんだって…?」
咥内から指を抜き、
濡れた指先で可愛い唇を弄んだ。
「ん、…宇髄さんが、まだだもん…」
「俺…」
………
手の甲から舌を離し、
頬を染めている睦に見入る…
俺…が、まだイッてねぇって…?
「お前…ナンテコト言うの…」
「っ…‼︎」
大きく跳ねた、小さな身体。
我慢の出来なくなった俺が、
激しく奥を突いたから。
「っひ、ぐ…んぁあっ」
苦しそうに喘ぎ、身をよじろうとするが
腕を掴まれている為にうまく行かず、
「や、ぁん…っつよい、ぃ…ッ」
俺のいいように揺さぶられた。
強くもなるだろ…
あんな煽るようなこと言うわ、
可愛い目で凝視めてくるわ…
「睦…次は、一緒に…ッ
イ、って…?」
「ひぁ、…っやぁ、ムリ…!も、イ…くの…」