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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「舐めときゃ治る」

………

「………そこ舐められないよね、」

キズあるのほっぺだけど。
舌が届いたらある意味ホラーだ。

「あぁ、じゃ舐めて」

先生は患部を私に向ける…。

「いやだわ‼︎」

「…ンなマジになんなよ」

ちょっと残念そうに
カクンっと頭を落とす先生がなんだか可愛くて
……つい、私は動いてしまった…

「っ!」

先生は驚いて、
目を大きく開き私を凝視めた。

「あのー…せめて…っていうか…
はやくなおれー、みたいな…?」

「……」

あー、早まった…!
ばかは私だ。

傷口にキスして早く治れ?
何言ってんの?
頭弱いのか…⁉︎

急激に恥ずかしくなった私は
じっとしていられず、
先生の腕の中でジタバタと動き回った。

「ムリムリ!なんなのバカなんじゃないの⁉︎
恥ずかしいんだけど!」

両手で顔を覆って
足をバタつかせて羞恥に…耐えられない!

「落ち着け、」

呆れたように私の頭にぽんぽんと手を乗せて
先生はわざとっぽく穏やかな声を出した。

こんなの落ち着いていられるか!

尚、暴れる私に

「なぁ、腹減らね?」

顔を覆っている手の端から見えている
私のほっぺを甘噛みして
先生は腹減りアピールをする。

「やめて!…お腹すいたよ!」

怒って泣いて疲れて…
お腹だってすくよ。
すかないわけがない。

「じゃメシにしよう。
もーいろいろありすぎで
野菜たちも泣いてるだろ」

「なんで泣くの?」

「睦が泣くからだよ。
泣きすぎてカピカピになってる頃だわ」

「なにそれ。私のせいかよ」

「ぷ…っ」

あれ。

「笑った?」

指の隙間から目だけを覗かせる。

「わらっ、てねぇ…っ」

「笑ってるじゃん!」

私はなんだかバカにされた気分だ。
…いや、実際バカだけども。

先生のほっぺたをぎゅうっとつねった。

「いててて…!」

痛いと言いながら笑っている先生が憎らしくて
私は指先にもっと力を込めた。

「こら睦、キズキズ!」

「あ、っごめん!」

よく見たら頬の傷ごとつねっている。
ぱっと離して、…どうしよう。


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