第41章 輪廻 〜if〜 後
そのための、
『ガンガン攻める』宣言だったのだから。
…泣かれるのは予想外だったけど。
女を泣かす趣味はねぇし、
今までは泣かれるのがただ面倒だった。
でも睦の事は
どうしても泣かせたくなくて…
なのに実際、泣かせてしまったら
それがまた何とも可愛くて、
まさかこんな事があるのかと
自分で呆れてしまった。
本当に、睦なら何してもいいんだなと。
自分で言っていたにも関わらず
あながちウソでもなかったんだと
感心したほどだ。
「俺はさ、」
そんな、本気になってしまった俺が
こいつに対してする事はひとつだ。
「今まで好き放題して来たよ。
学生の頃は、気に食わねぇ野郎がいたら
ボコボコにしてやったし、
言い寄ってくる女がいたら好きなようにした。
多分…睦が1番嫌う人種だろうな」
今までして来た全てを
きれいさっぱり吐き出す事。
俺という人間を総て知ってもらう事だ。
でないと、
スタートラインに立ったとは言えねぇよな。
「俺様ともあろう男が…
こんな事を曝すのが怖ぇとか
あり得ねぇんだけどな。
でもお前には黙ってるワケにはいかねぇのよ。
ちゃんと、好きになってもらいたいんだ、
全部を知った上で」
「……わざわざ、
言わなくてもいい事を言うの…?」
「あぁ、言わなくていいのかもな。
でも俺だけが睦の事情知ってるなんて
フェアじゃねぇだろ?」
「…くそまじめか」
「なんとでも。でも俺は、
お前に対してだけは
クソ真面目でありたいワケ。
笑いたきゃ笑え。」
「…笑わない。先生はなんで…
私なんかがいいの…?」
「私なんか、って何だよ。
睦、良くねぇ?」
「良くないよ、私なんて。
1番に恋人候補から外れるはずだよ」
「何でだ?顔整っててスタイル良くて、
なかなか話せるヤツだし素直だし?
…どっか悪ィとこあるかよ」
「…よくそんなセリフがぽんぽん出てくるね」
何故、こうも呆れられたような気になるのか…
「ホントの事だからだろ」
「私がどんな事してきたか知ってるでしょ」
繋いだ手が強く握られた。