第41章 輪廻 〜if〜 後
「もうちょい上手いことやれよ。
朝なんて、頼んでもねぇのに
いっつも起こしてくれてんじゃん」
俺の方が早く起きる事もある。
でも朝食を作るために早起きをする睦に
俺が起こされる確率の方が高い。
故に今更それを言われた所で
なんの信憑性もないのだ。
「一緒に寝るの躊躇ってんだろ?
さっきもキスされそうになったし、
一緒にベッドなんかに入ったら
何されるかわかんねぇから怖ぇんだよな?」
「んー……」
「はっきり言やぁいいじゃねぇか。
なんでそう言わねぇの?」
「…だって、」
「だってじゃねぇのー。
お前は、俺には何でも言わなきゃだめだ。
俺しかいねぇだろ?
睦の話聞いてやれんのなんか」
「…うん、」
まだ納得しきれない様子の睦。
「俺に悪いかなぁと思うだけで、
甘えたくねぇわけじゃねぇんだろう?」
睦は右向いて左向いて、
俯いてから俺を見上げ
「……うん」
小さく頷いた。
その仕種があまりにも可愛すぎて…
それはもう反則級で、
この無自覚なのはどうしたモンかと
俺は頭を悩ませた。
そっかぁ、甘えたいのかよ俺に。
可愛いなぁ
そんなん余裕で甘えさせてやるよ。
「俺はお前に甘えてもらいてぇし、
上手く出来てる関係だと思わねぇか?」
「うん…」
「よし。なら来い」
ぐいと強く腕を引かれて
「えぇッ!なんで⁉︎」
睦は咄嗟の事に反応出来ず
俺の力に負けてベッドへと引き上げられた。
2人して仰向けで寝転んだまま、
「今から何でも話そうぜ。
互いに知らねぇ事があるから
遠慮しちまうんだよ。
俺も、睦の前で飾るつもりはねぇし
秘密にしとく事柄もねぇと思ってる。
知りたい事があれば何でも訊け」
パッと見、おとなしく真面目に見える睦。
何不自由なく
のびのびと生きて来たのかと思っていた。
だがその実、口が悪くてトゲトゲしい性格。
ものすごく精神力の強い、でも
淋しがりやのただの女子高生だった。
口が悪かったり、つっかかってくるのは、
その淋しいのを隠すためだったよな。