第41章 輪廻 〜if〜 後
そんな私を
そしるでもなく先生は許容してくれた。
何度も同じ言葉を繰り返して
その度に私を抱きしめてくれた。
私ももう、1歩進まなくちゃいけないね。
そんな先生に私も応えたいんだ。
「お前は多分、
人なんか信じられねぇだろうけど…特に
俺みてぇなのは苦手なのかもしれねぇけど
でも俺きっともうこの先睦しか
いねぇような気がするから
…大切にしたいんだ。
ヘタな事して後悔したくねぇから
ガンガン攻めるけど引かないでネ…」
「ん………え″?」
しんみりした雰囲気に飲まれていた私。
その調子のまま言われた言葉は
かなり衝撃的で戸惑いを隠せなかった。
大切にしたいのに
ガンガン攻めるって…
「どういうこと…!」
「そういう事…。
だってせっかく手元にいるのに
それを逃すなんてどんだけ腑抜けだよ。
絶対ぇモノにするからな」
「そんな事、本人に言う事じゃないじゃん!」
「言っといたら意識すんだろうが」
「当たり前でしょ!」
「おぉ、それが狙いだからな。
俺のこと意識してろ」
なんてこと…!
「俺はお前の先生じゃなく男になりてぇの」
先生の胸元に強制的にうずめられていた私の
頭のてっぺんにおでこを擦り付けた先生は
それをずるずると滑らせて
「うわ……」
私のおでこまで降りてきて…
先生の肩に両手を突いて
敵わないのをわかっていながら
思い切り力を込めるけれど、
「おー、負ける気がしねぇな」
楽しそうにしている先生が
悔しいような…ちょっと嬉しいような…
あまりにも近すぎて
目を合わせられず、あちこちに泳がせる。
でもどうしても視界に先生の目が入って来て
ぎゅうっと強く瞑った。
「睦…」
名前を呼ばれると
つい目を開いてしまいそうになる。
いやいや、踏みとどまれ…
今目なんか開けたら大変な事に…
それでなくても甘い声を出して
誘惑して来てるんだ。
そんなに簡単に乗っかってなんかやるもんか。
「睦、目」
目を、開けろって。
そう言われても…
ムリ、と首を横に振る。
先生は小さく息を洩らして笑った。