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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「うん。私もそう思ってる。
先生には感謝しかないもん」

「そうか…ならよかった。
余計なことすんなって怒鳴られるかもって
これでも最初はビクビクしてたんだ」

「…先生が?」

まさかの事実だ。

「なんだよ、他人の人生に口挟むんだ。
それなりの覚悟を持ってんだぞ」

「そっかぁ…。先生はさ、
いい加減に見えて実はすっごく
周りのこと考えてるよね。
そういうとこは好きだよ」

「そういうとこ『は』ねぇ…ま、いいけど」

ゆったりした歩調で戻ってきた先生。
そのままイスに座るのかと思いきや、

「フロでも溜めてくっかねー」

ふわふわと、何かを誤魔化すように言い、
私の前を通り過ぎようとする。

あれ…?
このまま終わりにするつもり?

「…先生…」

自分でも驚くほど、声が震えていた。
それを聴いた先生は
ギクリとこちらを振り返る。

みるみるツラそうな表情になり
カクッと首を落とすと、

「悪ィ」

ひと言放ち、
すぐさま私の元へ歩み寄り
ぎゅうっと抱きしめてくれた。

「あれこれ詮索すんのもなぁって思っただけだ。
いっぺんに訊かれたら
お前だって混乱しちまうだろうが」

「先生がそんなんじゃ、
余計にどうしたらいいか…わかんない、」

「あぁ、そうだな。
ごめん、俺が間違ってた。
ちゃんと話そう…な?」

優しい腕。
あったかい胸。

この『好き』という気持ちがなんであれ、
ここを私の居場所にしたい事に変わりはない。
都合良すぎだって思うでしょ?

「私は、ここに居ても…い?」

止まらない涙のわけは
大きな不安と、小さな期待だ。
その小さな期待を足蹴にされたらという、
大きな不安…

「睦が居てぇなら
好きなだけ居たらいい」

「だって…いつまでも居たらどうするの?」

「だから、好きなだけ居たらいいだろ。
どうもしねぇよ、」

少しだけ苛立ったような声に変わった。
それはもう、どうしてなんだかわかってる。

煮え切らない私に対してじゃない。
想いを伝え切れない自分に対してなのだ。

違うよ先生、
ちゃんと伝わってるんだ。
だけど…私が1人で空回りしてるんだよ。


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