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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





先生の気持ちはもう逸れてしまったから。
例えば、今更取り繕ったところでもう遅い…


そう思ったらよけいに涙が溢れて来て
みっともない嗚咽までしてしまう始末。
ほんと、どうしようもないや。

だけど…

だって怖いんだもん。
幸せなんて知らない。
そんなこと誰も教えてくれなかった。
私は押し付けられた事を毎日こなすだけで
誰も私の事なんて考えてくれなかった。

それをある日突然、無条件で与えられたら
戸惑いしかなくなるのは当然だ。
先生にとっては当たり前でも、
私にとってはあまりにも特別な事で…。


もう何を考えているのかわからなくなった時、
ガチャガチャと玄関で
忙しない音がしたのと同時に

「睦…‼︎睦‼︎」

怒鳴り声にも似た呼び声が
私に向かって飛んできた。

私はそちらに顔を向けるばかりで
返事をする事ができなかった。まだ、
絶望にうちのめされている最中だったからだ。

頭がうまく回らない…

「睦…!くそいねぇのか!」

慌てていてうまく靴も脱げないのか
まだ玄関でガタガタやっている先生。
…なかなか部屋に入って来ない。

転がるようにリビングに入って来て
パチリと電気をつけた。

突然明るくなった部屋の中
ソファに座っている私を見つけた瞬間、
ぴたりと止まり
おばけでも見るような目で凝視めて来る。

「……はぁ…ンだよ、居んじゃねぇか…」

全身でため息をついた先生は
しばらくその場から動けないようだった。

「…帰って、きたの…?」

もしかしたら
来ないんじゃないかと思っていた私は
アホみたいな質問をしてしまった。

「はぁ⁉︎」

怒ったみたいな反応。

「帰って来るに決まってんだろ!
誰んちだと思ってんだよ!」

珍しく、特に怖くもならない。
泣いてたからかな…
ちょっと頭が麻痺してるのかもしれない。

「お前…」

やっと動けるようになったのか、
先生はつかつかとこちらに足を向け
ソファに座る私の前に膝をつき
両肩に手を掛けると私を覗き込んだ。

「泣いてんのか。なんかあったのか、」

先生は辺りをキョロキョロと見回して

「つうかお前スマホどうしたんだ」

スマホの在処を探し出す。



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