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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





屁理屈だ…!

「どうこうしようとしてる!」

「してねぇよ。好きな女を抱きしめてるだけだ」

「…か、…」

言葉にもならなかった。
『か』ってなんだ、
何を言おうとしたかもわからない。

だって好きな女って言った…!

どうしてだろう。
女扱いされた事がものすごく不快だ。

結局この人も、私をそんな目で見るんだ。

そう思ったら
潮が引いていくように
私の気持ちは冷めて行った…

好きなはずだった。
宇髄先生のこと、好きなはずだったのに…
優しくしてくれるのも、
耳に心地いい声も、
私の事を1番に考えてくれる所も
無条件で認めてくれるのも…
すごく居心地が良くて
私の存在を大切にしてくれるのがわかって
だいすきな先生だったのに。

両脇に、ストンと落ちた両腕。
抵抗するのも無駄に思えた。

さっき、先生が言った事を嚙みしめるのを
自分が拒否した理由がわかったような気がする。
こうなるのがわかっていたからだ。
自分の気持ちが冷めてしまうから。

もう少しだけ、あたためていたかった。
この気持ちをもう少し
自分の中で育てていたかったの。

「…先生、紅茶飲みたい…」

自分の声が凍っているようだ。
まずいと思うくらい感情がない。

だけど先生は
そうなる事がわかっていたかのように、

「そうだな、冷める前に飲むべきだよな」

準備が出来ていたのか
呆気なく腕をほどいてくれた。

…どうして、焦る必要があったのか。
私にはそこまでわからないけれど

その後、私は先生を見なかったし、
先生も私を見なかった。

カップのフチに留まった小鳥も、
さっきと違って、どこか淋しそうに見えた…










それから何日か経った。

先生とは、あの部屋で一緒にいるけれど、
どこかぎこちない空気が漂っていた。

普通に話しはするし、
眠る時はやっぱり一緒だけれど、
…私の方が1歩引いたまま
歩み寄ろうとしなくなった。

多分、先生は今まで通りだ。
相変わらず距離は近い。
そしてやっぱり私の事を1番に考えてくれていた。

だけど私だけ、前には進めなかった。
先生を、怖いと思ってしまうんだ。


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