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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





…犬かなんかと間違えてんじゃないかと
もう怒りに似たものが湧き上がって来た。
さっきのドキドキなんかどっか行った。

だめだ、寝ぼけてて話にならないや。

私は思ったよりも寝起きの悪い先生を置いて
先にごはんを作ろうと
キッチンへと戻った。

彼女さんごめんね、
朝ごはんだけ作らせておくれ…。

































「ねみぃ…」

リビングに入り、
睦が使っていたはずのソファに
ドサっと全身を投げ出した。

…もしまだ寝てたら
押しつぶしてしまうなぁと考えながら
朝メシの匂いがしてるから
きっともう起きてるだろうと
頭の隅で考えていた。

寝たのは朝方だった。
時計は6時半…
完全なる寝坊だな。

「早く食べないと遅刻する!
とっとと顔洗って来てよ」

そう喚くのは、
エプロン姿でコーヒーを淹れている睦だ。

…あれ。

「メシ…?」

「めしだよ!早く食べようよ!」

「おー……?」

俺はソファから、
ダイニングテーブルに目をやった。

テーブルの上には大きめの皿が4つ。
グラスが1つに、
今睦が運んできたコーヒーのカップ。

睦は制服にエプロン姿。

「…さっき見た気がするな…?」

夢か?
……夢でそんなん見るのも
相当ヤバいんじゃねぇかなと思うが。
だって願望だって言うだろ。

俺は恐ろしくなって考えるのをやめた。

いやいやわかる。
睦の事は嫌いじゃねぇとも。
可愛い生徒だからな。

でもそれだけーっ!

「顔洗ってこ」

そうそう、顔洗ってさっぱりしよ。

「遅刻しちゃうから早くしてね」

俺の背中にそう声をかける睦を
勘違いしてしまいそうになって
俺は…急いで洗面所へと駆け込むのだった。




目の前に座ってもくもくとメシを食う睦。
基本、こいつは無口だ。
…学校のヤツらはみんな
櫻井睦はおとなしい子、
という認識でいるだろうな。

話したらやかましいし口うるせぇし
結構、喜怒哀楽のわかりやすい、
標準的な女子高生って感じなのに。


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