第39章 輪廻〜if
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知らないうちに抵抗していた腕を強く掴まれて
頭の上に押さえつけられた。
どれだけ力を込めてもびくともしない。
何故か、それが悔しくて…
「高い金支払ってるんだ。
しっかり楽しませてもらうから」
今時、高い金払うとか。
私なんかに、…あいつなんかに金渡して。
娘の私にこんな事をさせておいて、
自分はその金で男とイイトコ行ってんのかな。
見たところ30代前半。
こんな事をするような男には見えないのに。
なのに、
「…こんな事するんだ。
犯罪だけど、いいわけ…?」
好きでしてるんじゃない。
でも道はここしかないんだ。
「あんたは楽しいか知らないけど」
ぱぁん…‼︎
言葉の途中。
頬に焼けるような痛みが走った。
顔が横を向くほど強い衝撃。
一瞬で視界が弾けた。
久しぶり…こんな扱い。
もう、動けない…
喋れない…
「制服、本物なんだよね…?」
そう笑って、
服の隙間から生暖かい手が入ってくる。
全身が硬直した…。
あぁ睦、これはさ、仕事なんだよ。
私のお仕事。
お仕事の間は、私は私じゃなくなるの。
本当じゃないんだ。
大丈夫だよ、私じゃないから。
私は大丈夫……
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