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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第37章 初恋





楽しそうに言った天元は
再び私に悪戯を仕掛けた。

「…こんな時間から何するつもりですかね」

お日様の光溢れる部屋の中。
この似つかわしくない行為は
どうかと思う。
でも、

「こんな時間しかしょうがねぇだろ。
お前夜させてくれねぇんだから…」

そう言われて…

「……そうだったカナ」

それはそうかもしれないなと思う…

「とぼけてんじゃねぇぞ」

ムッとした表情で凄む。

でも、落ち着かないでしょ?
みんなが寝静まっている所に
大きな声を上げるわけにはいかないし…

なんて、
そんなこと絶対この人には言わないけど。
だって、声我慢すれば?とか
簡単に言うに決まってるもの。
そんなのムリに決まってるから。
わざと、声を上げさせるように
仕向けてくるくせに。

ぐっと合わせを開かれて
熱い唇が充てられる度に思う…。

「…いつまで、こんなことするのかな…」

ぽそりと呟いた私の言葉に、

「……はー……?」

ゆっくりと頭をもたげ、
天元は蒼白になって私を見下ろす。

「あー…そうじゃなくて…
いつまでこんな事してくれるかなーって…」

「いい意味?いい意味だな?」

この人が言ういい意味の、『いい』って
どういう意味なのかが
いまいちよくわからないけれど、
とりあえずうん、と頷いておく。

「悪いが、いつまでもするぞ。
死ぬまでする。
なんならやりながら死んでもいいくらい」

「絶対イヤ」

「…じゃ死なねぇ。けど死ぬまで抱く」

「…それはそれは」

どう反応したものか…
恐ろしいような、嬉しいような…。
そもそもなぁに?この会話は。

「だから、…今も抱く」

「だからってなに…っ」

「夜ダメなら今しかねぇだろ」

「…うん」

おや、と眉をあげて

「素直」

心からのひと言。

「私は素直じゃない印象」

そんなに?
…そんなにか。

「…そうだな、なんでだ?
そんな事ねぇのになぁ?」

自分でも首をひねって
私を見下ろす。

「やっぱ最初の印象が1番って事だな…」

「最初?」

「俺のこと好きなくせに
好きじゃねぇって意地張ってばっかいたからな」

「え?最初の方が素直だったんじゃなかったの?
…それよりも…それは、ほんとにまだ
好きじゃなかったんじゃないかな…?」



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