第35章 満天の星の下
「そうだろうな」
そう言って私の首に口づける。
…遊んでるだけだよね?
「天元」
彼の陰から手を伸ばし
銀糸の髪をくしゃりと掴んだ。
すると即座にその手を取られ、
「こら、俺から出るな」
温めるかのようにゆるゆるとさすられる。
「真冬じゃないんだから、
そんな寒さじゃないよ…?」
「そうだな。けど、冷えは大敵だ」
「くすぐったいから
そこで喋らないで…」
「なに…?感じちゃうの?」
「また……どれだけ私で遊びたいの」
「違う違う。睦ト遊びたいんだ。
なぁ、イイ事して遊ぼうぜ…」
首筋に沿って、歯で擦り上げられる。
「えぇ…?…っ、や…なんでここで…!」
「睦が星を見てられるから。
俺は場所なんかどこでもいいから」
わかりやすく理由を述べられて
私は『そうか』と頷いてしまいそうになった。
…いやいや!
「夜は冷えるんでしょ?」
部屋に戻りたい私と、
「真冬ほどじゃねぇんだろ?」
このまま致したい天元…。
「えぇ?……もう…」
言い出したらきかない。
私がよっぽど本気で嫌がらない限り
この人は思った通りにするだろう。
だってこんな言い合いをしている間にも
私の肩は丸出し。
足は大きく開かされて…
「ちょ、っと…!本気なの?」
にわかに信じがたい。
数歩先に、寝床があるというのに、
なぜこんな場所で始めよう思うのか…。
「オホシサマより俺の方がイイって…
わからせてやろかなって」
「ば、ばかね、
そんなの比べるものじゃないでしょ!
星より天元に決まってる、だから…」
「たまには、いいだろ…」
「なにが…っあ、」
夜着を掻き分けて
その奥にある私の中心に
彼の指が触れた。
「やっ!やだやだ、やめて…」
「…濡れないの?」
「当たり前、でしょ⁉︎こんな所で…
そんな気になれないよ!」
「場所なんか関係ねぇもん」
さらりと言って天元は、
私の身体を滑って下りて
膝裏に手を宛てがい
更に大きく開かせる…
私は慌てて肘を立て上体を起こした。
夜着の裾を掻き集めてそこを隠す。
「私は関係あるの!」
「…そんな可愛い顔見せられたら
逆効果なんだけど」