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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第34章 反抗期





「お父さんね、自分の部屋で食べるって」

答えてくれたのは睦月の方だった…

「へぇえ⁉︎」

あまりの事に私は愕然として
変な声が出た。

「なんで⁉︎」

部屋で食べる⁉︎
…あれ?

「えぇと…お父さんはそれを言いに
わざわざここまで来た?」

「来たんじゃなくて
もうここに居たんだ」

睦月は慎重に言葉を選んで話す。

「え?居たの?珍しい…」

「うん…そうなんだ。
僕らもびっくりした、居ないと思ってたから」

「………待って、ここに居たのに、
どうして部屋で食べるなんて言ったのかな」

晩ご飯食べるためにここに来てたのよね?
…ますますわからない。

「えぇと…だからね、」

睦月が、言いにくそうにしながらも
私に説明をし始めた時、

「あ″ー、お父さんに怒られたーあ」

だらしない喋り方の弥生が横から割って入って来た。
もうこれ以上睦月に
ごまかしきる事はできないと察したのだろう。
黙っていられないといったふうだった。

「えっ⁉︎天元が怒ったの?弥生を⁉︎」

あの弥生には甘々な天元が?
私が嫉妬するくらい弥生に甘い天元が⁉︎

「何したらそんな事になるのよ!」

私はギクシャクしていた空気も忘れて
その話に食いついてしまう。

「私はお母さんのごはん食べなくていいってー」

「えぇ?なんで?」

「お姉ちゃんが、自分の嫌なものを
お母さんがわざと作るなんて言うからだよ」

「なぁんですってー?」

そんなふうに思ってたのか。

「わかってるよ!でもあんなのただの軽口じゃない。
それをお父さんが真に受けて…」

「お父さんの前でお母さんのこと
悪く言ったらどうなるかわかってるじゃないか」

「……どうなるの?」

私わかってないんですけど…。
でも、

「だって
もうお父さんが居るなんて思わないじゃない!」

私は置いてけぼりを喰らう…。
この子たちはわかっているのだ。
…もしかして、
私よりも天元の扱いがうまくなるのでは…?

「居ようが居まいが
もう絶対に言わないで。
僕まで怖い思いしたんだからね」

怖い思いをした…。
本気出して怒ったのかな。
そこまで怒らすのって結構大変じゃない?

何を言ったの?
…とは訊けなかった。
また相手にされないだろうから。


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