第29章 ゆめのはじまり

さっきの言葉通り、
溢れる愛液を零さずに舐め取って
ワレメに沿って舌先をくぐらせる。

それはまるで愛液を掻き出しているみたいで

「あ、んんっ…だめ、ぇ…！」

もうわけがわからなくなっていく。
どうにかなってしまいそう。

彼の肩に踵を乗せて何度も蹴って逃げようとしても
掴まれている腰は少しもズラす事すら出来ず
結局、与えられる熱に身を委ねるしか
道はなかった。

「や、…もうい、やぁ…！」

つぷりと、奥に向かった舌先。
膣壁をわざとねっとりと舐め回す。

「あ、…あぁ、は…あ、…め…ナカは、…」

言葉にもならない…

「…腰、動いてる、ぞ…？」

あぁ、

「や、もっと…」

…自分の言葉に愕然とした。

目を見張ると、
にやりと笑った天元が見えた。

「もっと…？」

「やだっ！違うの、ちが…ぁああっ」

秘部全体を唇で覆われて
硬く伸ばした舌がナカを届く限り往復する。

「いやぁあっ！」

生あたたかい感触が行き来すると
だんだんおかしくなっていって

「んっあぁあ″っ」

さっきの余韻も手伝って簡単に達してしまった。
びくびくと跳ねる腰は
自分の意思で止めることは出来ないし
流れる涙も止まらないし…

そんな私を、熱を灯した瞳で見つめ
私の腰を自分の膝にゆっくりと下ろす。

自分の夜着を払ったと同時に姿を現す
恐ろしい程の欲が
何の躊躇いもなく私に充てがわれ
ナカに隙間を作るみたいに角度をつけて
一気に圧し入ってきた。

「ひ、…ぁああ、っ」

さっきまでの柔らかいものとは全然違う
凶暴なまでの男根が
私のナカを容赦なく荒らす。

高く上げられた腰が悲鳴を上げているのに

「あ、ぁんっや、あ…っんぁあ…っ」

口から洩れるのは
鼻にかかった甘い喘ぎ声だけだった。

「…ふか、い、からぁ…っ」

「好き、だろ」

好きだけど、

「っつよい、…あぁあんっ」

「…痛ぇ…っ？」

「…っきもち、い…ゃああ、」

「相変わらず、っかわい、な…」

「ひぅうっ」

更に強くされて
私は背中を逸らして善がるしかない。

大きな手が伸びて
両胸の頂を捉え
柔らかい胸にうずまる程押し込んだ途端
強い電気が全身を駆け巡ったようになり

「ぅあ…ぁああ″っ」

急激に上り詰めてしまった。

その締め付けのせいで
彼のカタチがより鮮明になる。

「…っく、」