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風雷暴見聞録

第98章 96.(風雷暴の欲求不満の話 激裏)


「クソ…っぐ、クゥ!イッちまう!」

私とは少し違う律動で私の中で大きく跳ねる。きっと、避妊具の中では勢いよく出されているんだろう。仰向けでありながらゾンビマンは、少し腰を上に振ってより私の奥を求めていった。

互いのリズムを体内で感じなくなってからゆっくりと胸に飛び込むと、ゾンビマンは私の中に侵入していた肉の棒を引き抜いて片手で抱き寄せ、頭を撫でた。

「ごくろうさん、いっぱい腰振って疲れたろ?少し休んでくれ」

ぐるりと反転し、さっきまで苦しそうにしていたことなんか忘れたように、赤ん坊みたいに胸にしゃぶりつき、何度も何度も揉む。
その男の頭を優しく撫で、2度果てた満足感と疲労感でこの不健康な男が無性に愛おしかった。

「…ほんと、いい顔するようになったよ。ベッドの上じゃあ、色っぽくて…、」

『ん?そぉ?』


まぶたがとろんとする中、視界の端に映る不死身の魔物。それを見て目を見開いた。
頭上ではカサ、という音。
ゾンビマンの顔を見れば、意地悪そうに笑っていた。


「たった2回で終われるか?このまま都合よくお前の体力に合わせてやれるかよ」
『…ヒッ』

なんだっけ、初めて交わった時に運動は嫌いだけどとセックスは違うって言ってたっけ。
思い出して引きつる、私の口元。

「今日は外泊決定だ、ここにあるコンドーム全部使い切ってやる。無くなったら販売機の買ってまでやってやる」
『そんな事したら私の下半身が壊れるんだけれど?』

鼻でフン、と笑って自身に取り付ける、甘い香りの付いた避妊具。
その先端は凶器のように私に向いていた。

「初めから泥仕合のつもりできてんだ、下半身がイカレる前に満足させてみてくれよ?寝かせる気は無ぇぞ、お前が気絶するまで抱いてやる」

ほれ、保護者にメールで連絡しな。
そういってゾンビマンは携帯を渡し、連絡を促した。
それに抗わずに従う私は、満足して疲れて居るはずなのに、それでも欲しがる恋人だから。
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