第97章 95.(フブキとタツマキと買い物する話)
「試着室があるから、中に入ったらカーテンを引いて、上半身脱ぎなさい。あんたの彼氏がくれた下着にサイズがあるから…」
「何よ、姉を無視してお友達とお買い物ってわけね?フン、あんたの服くらい私がかるく見積もってあげるわ、そこのカーテンでも巻いておきなさいよ」
…。
ぞろぞろと狭い試着室に入ってくる。
脱ぎにくいな、と空気の微妙な姉妹の眼前、仕方なく脱いだ。
前は合ってたのにきつくなった。多分食べ過ぎでサイズが変わったのだろう。
フブキはブラジャーを外す前で胸元に顔を近付け、少し顔をしかめた。
「……前は合ってたっていったわよね?」
「太ったのよ」
「姉さんは黙って。…これは多分、バストがでかくなったんでしょ、大きめのサイズを買うといいわね、メジャーあるし図ってしまいましょ」
試着室内に設置されたメジャーで体を図る。タツマキは頬を膨らませていた。
メジャーで図るために両手を上に上げて大人しく図られていく。
『成長期なんてもう終わったのかと思ってたんだけどなぁ、成長するもんなのかねぇ、乳って』
「それもあるでしょうけど、あなたの場合は恋人が居るからからでしょうね。ホルモンの関係じゃないの?」
『え゛』
何故に恋人。
「揉まれれたりすると膨らむらしいわよ?エッチの時とか、そうなんじゃないの?」
…とフブキ。ついでに豆類や牛乳も良いと。
それらを聞いてタツマキは何かを思い出したようだ。
「風神の時、あなたとゾンビ、屋上で裸(ゾンビのみ)で抱き合ってたものね?」
「………おねえちゃん、それ詳しく」
『だっ、それ違う!』
女性同士の買い物は長く、会話が尽きない。
やっと下着を買えた後はきせかえ人形と化し、2人にパフェを奢って解散をした。